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すずらんの日

暦とならわし 2024.05.01

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5月になりました。毎年この時期になると思うのですが、4〜5月にかけては一気に色々なことが動き出して、時間が経つのが早い早い。ボーッとしているとすぐに夏がやってきてしまいます。

そんな忙しない日々を送るみなさまに、ひと呼吸の時間を贈ります。
小粒の丸い花がかわいらしい「すずらん」のお話です。

5月1日は「すずらんの日」。
日本ではあまり馴染みのない習慣ですが、フランスでは大切な人にありがとうの気持ちを込めてすずらんの花を贈る日とされていて、「もらった人には幸運が訪れる」といわれています。フランス語ですずらんを「ミュゲ(muguet)」ということから、「ジュール ドゥ ミュゲ(jour de muguet)」ともいわれます。

5月1日がすずらんの日になったのは、16世紀中頃からだといわれています。
当時フランス国王だったシャルル9世は、5月1日にすずらんの花をもらい、大変喜びました。「この幸せを分けてあげよう」と思ったシャルル9世は、翌年の5月1日に宮廷の女性たちにもすずらんの花を贈ることをはじめました。そこから毎年贈る習慣が一般庶民へと広がり、文化として定着していったようです。

すずらんの花言葉は、「純粋・純潔」「再び幸せが訪れる」です。
花言葉の通り、小さな花々が揺れながら幸せを運んでくれるようで...。眺めているだけで気持ちが満たされていきますね。
すずらんの日に限らず、日頃から花に想いを込めて間接的に気持ちを伝えてみるのもいいかもしれないなぁと思います。

私は最近、うれしい贈りものをいただきました。
九州の友人からお茶が届いたのですが、箱にはミモザの花がついていたのです。
やさしい黄色がふんわりと心を穏やかにしてくれて、小さいのに癒やし効果が大きいなぁと感激し、しばらくテーブルの上に置いて眺めていました。
一般的に花束は、特別な日に贈るものなので少々気合いが入りがちになりますが、小さな花をちょこんと添えるだけでも十分伝わることを実感しました。

すずらんの花だけではなく、日本には四季折々、風情ある植物がたくさんあります。私もせっかくそんな風土豊かなところに暮らしているのだから、贈り物に自然のものを添えて気持ちを伝えていきたいなと思いました。

ありがとうの気持ちを、すずらんの花に託して。
5月も清々しい気持ちで過ごしていきましょう。

参考文献

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高根恭子

うつわ屋 店主・ライター
神奈川県出身、2019年に奈良市へ移住。
好きな季節は、春。梅や桜が咲いて外を散歩するのが楽しくなることと、誕生日が3月なので、毎年春を迎えることがうれしくて待ち遠しいです。奈良県生駒市高山町で「暮らしとうつわのお店 草々」をやっています。好きなものは、うつわ集め、あんこ(特に豆大福!)です。畑で野菜を育てています。

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