おはようございます、こんにちは。エッセイストの藤田華子です。
「春は、黄色から」という言葉をご存知でしょうか?
長い冬が明けて春がやってきたことを知らせてくれる花に、黄色が多いことからできた言葉だそうです。たとえば、ロウバイ、フクジュソウ、菜の花、たんぽぽ…たしかに黄色!今回はそんなふうに、春の訪れを教えてくれる黄色い花の中から、ミモザに注目してみましょう。
日本では、春といえば桜の花をイメージする方も多いかもしれません。一方で、ヨーロッパでは春を象徴する花はミモザなんです。ナチュラルな雰囲気で、フワフワっと小さな花が集まったように咲くミモザ。3月~4月頃までかわいらしく開花し、鼻を近づけると甘く優しい香りを漂わせます。
ミモザの和名は「銀葉アカシア」。正式にはマメ科ネムノキ亜科アカシア属の総称です。その名の通り葉っぱはシルバーリーフ。ヨーロッパで人気の花ですが、実はオーストラリアが原産で、国花でもあるんです。成長が早く、多くは5mを超えるほど大きく育つそう!開花のタイミングでは、黄色い雲かわた菓子のように見えます。
花言葉は世界でそれぞれ付けられていることが多く、国によって異なります。日本でのミモザの有名な花言葉は「感受性」「思いやり」「優雅」「秘密の恋」など。「秘密の恋」というのは、ネイティブインディアンの告白の習慣が由来だそうです。花と同じくかわいいエピソード!
そして、イタリアでのミモザの花言葉は「感謝」です。
3月8日の「国際女性デー」は、女性の社会参画を願う日。イタリアではこの時期にミモザの花が咲くため、”ミモザの日”と呼ばれています。街中のあちこちにミモザの黄色が溢れ、男性が女性に日ごろの感謝や敬意を込めて、ミモザの花を贈るのがならわしです。
送る相手は、パートナーだけではなく、家族や友人、同僚など大切な女性に贈るのだとか。バレンタインや母の日よりも、一年の中で一番花が売れる日だともいいます。そしてこの日は、女性たちは日常の家事や仕事から束の間解放され、思い思いに外出や外食を楽しみます。花言葉の「感謝」は、この習慣からついたんですね。
最近では、日本でもこの時期に花屋さんでミモザを見かける機会が増えました。
せっかくなので、ここでミモザを飾る際のポイントをいくつかご紹介します。
ミモザは乾燥に弱い植物なので、水をよく吸い上げられるように、枝元を十字に切り込みを入れるのがおすすめ。ちなみに、サクラやモモなども同様です。こうすることで、水がしみこむ面積を広くすることができます。また、ミモザの枝全体を風に当てないように、エアコンの前などは避けて飾りましょう。
明るい黄色で、素敵な春をお迎えください。
藤田華子
ライター・編集者
那須出身、東京在住。一年を通して「◯◯日和」を満喫することに幸せを感じますが、とくに服が軽い夏は気分がいいです。ふだんは本と将棋、銭湯と生き物を愛する編集者。ベリーダンサーのときは別の名です。
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