1年の折り返しにいただく和菓子「水無月(みなづき)」
6月30日は1年の折り返し地点。2024年が始まって、はや半年となります。
そんな日に、「夏越の祓(なごしのはらえ)」という行事が行われます。
これまでの半年分のけがれを祓い清め、残りの半年の無病息災を願うというもの。
神社では大きな茅の輪をくぐりお祓いをする「茅の輪くぐり」が行われています。


そんな夏越の祓の日、京都を中心に関西では「水無月(みなづき)」という和菓子をいただく風習があります。水無月とは、氷を表した涼しげな和菓子のこと。
本格的な夏の暑さが到来する前の暑気払いとして、昔から親しまれてきました。6月にしか出会えない、不思議な見た目の美味しい和菓子です。
水無月の始まり
その昔、旧暦の6月1日を「氷室の節句」と呼び、「氷室開き」をするならわしがありました。氷室は、今でいう冷蔵庫のこと。氷や雪を取り出して天皇に献上する伝統行事で、暑気払いとして氷の上に小豆あんを載せた氷餅を食べるというものでした。
この頃の氷といえば、非常に貴重なものでした。
氷室の節句に氷餅を食べたくても手が届かない庶民が代わりに作ったのが「水無月」でした。白いういろうを氷のかけらに見立てて三角に切り、上には小豆あんを載せたというのが始まりです。



もともとは京都で食べられていましたが、今では東京でも見られるようになりました。
「夏越しの祓」が近づくと、「今年も食べたいなあ」と楽しみにされている方も多いと思います。その由来や歴史に思いを馳せながら、ぜひ食べてみてくださいね。
和菓子文化研究家、せせなおこさんの水無月の読み物

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