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北斗七星ほくとしちせい

月と星 2021.04.12

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こんにちは。星空案内人の木原です。

春も盛りを迎えていますね。1つ1つの星がくっきりと見えていた冬の夜空と違って、春の夜空は霞がかったように見えます。星の明かりが少しぼやけた感じが、春独特のやさしい雰囲気を表しているように感じます。そんな春の夜空を見上げると、宙高いところで北斗七星が見つかります。大きな柄杓の形に7つの星が並んでいる様子が特徴的です。

北斗七星は星座ではなく、おおぐま座の一部の星の並びです。おおぐま座のしっぽの位置にあるため、「おおぐまのしっぽ」と呼ぶ覚え方もあり、柄杓の端から順番に一文字ずつ当てはめると、ちょうど星の数と一致します。“あれ?北斗七星の星は7つでは?”と思うかもしれません。実は、小さい「つ」は、北斗七星にある二重星の小さい方の星を表していて、肉眼では分かりにくい8つ目の星もきちんと含めた覚え方になっています。

北斗七星は、日本各地で様々な名前で呼ばれていた記録が残っています。「ナナツボシ」「ヒシャクボシ」といった形や星の数をシンプルに表した名前や、舵に見立てて「カジボシ」、サイコロの3と4の目をモチーフにした「シソウ(四三)ノホシ」など道具や占術に関するものまであります。それだけ私たち日本人にとって、暮らしに結び付いた星の並びだったのでしょう。

世界各地に目を向けても北斗七星にまつわる話が残されています。韓国に伝わるお話では、年頃になった息子のために父親が家をプレゼントしたところ、予算が足りず歪んだ家が出来てしまいました。それを見た息子が怒り、トンカチを持って大工を追いかけます。父親は息子を止めようと後を追いかけ、家と大工と息子、父親が宙でぐるぐる追いかけっこをし続けています。

韓国に伝わる北斗七星のお話

アメリカインディアンでは、クマを追いかける猟師3人の様子が描かれ、3人のうち1人はすぐに食べられるように鍋を持って宙の中を追いかけっこしている、なんともユニークなお話が伝わっています。

アメリカインディアンに伝わる北斗七星のお話

これらのお話は、星は宙の中を周回していること、北斗七星に二重星があることを昔の人が知っていたからこそ生まれました。特に、二重星の小さい方の星をトンカチや鍋に見立てた観察力と想像力は、さすがだなぁと思います。
星1つをテーマにしても、地域が変われば様々な見方があるのは、地域によって人々の暮らしや文化が違ったからこそ生まれた多様性だと思います。

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木原美智子

星空案内人
広島県出身。瀬戸内の宙を見て育ちました。好きな季節は、コスモスが咲き、凜とした空気が漂う秋。宙を見上げるのが好きなので、星だけじゃなく宙にあるもの、宙に関わる文化に興味があります。ペンギンと野球も好き。

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