こんにちは。暦生活編集部です。
今日から二十四節気の「雨水(うすい)」の季節になりました。
その名前のとおり、降る雪が雨に変わるころで、冬の間に積もった雪はとけ、温かな水へと姿を変えていきます。
この季節になると、しとしとと雨どいから流れる落ちる雪解け水の音が心地よかったり、屋根から落ちてきた雪が積もったところで滑り台を作ったりと、子どもの頃の思い出がいろいろとよみがえってきます。
今はどちらかというと都会暮らしで、雪も降らないし、降っても積もるほどではありません。とても便利ではあるけれど、でもどこか少し寂しいような…そんな暮らしをしています。
昔とくらべ、自然と触れ合うことが少なくなった中で、二十四節気の暦を知ると、懐かしく初心に戻ったような気持ちになります。
二十四節気は、花や草木、鳥や空の変化など、日々、育まれている自然のことを教えてくれます。
私にとって自然は、シンプルにきれいで、触れると心が穏やかになる、かけがえのないもの。
もっとよく知りたい、もっと大切にしていきたい。
そんな気持ちで、伝えていきたいと思います。
雨水の季節は、昔から農耕の準備をはじめる時期でした。
畑や田んぼの上を覆っていた冷たい雪がとけ、田畑を潤していきます。
この時に降る雨を「甘雨(かんう)」といいます。
やわらかく降りそそぐこの雨は、穀物や草花の成長を助けてくれます。
また「春の雨は花の親」ともいわれるように、やさしく降りながら土にしっかりと育つための栄養を与えます。たしかにお母さんの愛情のようにも感じられますね。きれいな花が咲く頃には空から見守っているんだろうなと想像すると、なんだか気持ちが温かくなります。
他にも同じような意味で、土を養う「養花雨(ようかう)」や草花の成長の時期に降る「慈雨(じう)」という名前もあります。
自然界では花や穀物を育てる準備の時期ですが、私たちの暮らしでは卒園や卒業、異動などの時期でもあります。
楽しかったことや辛かったことなどいろんな思い出を心に留めて、友達や同僚、家族の元から離れて、悩みながらも新しい道を歩いていきます。
見送る側は、そんな背中をそっと押してあげたいですね。
その時は、優しい雨のように、あたたかい涙を流してもいいのかもしれません。
旅立つみなさま。もらったたくさんの愛情を大きな花にして返せますように。そしてまた、同じようにたくさんの愛情を育んでいけますように。
人も草花も新しい道への準備をする時期。
今日はそんな雨水の季節のお話でした。
※二十四節気(にじゅうしせっき)は、日本の1年を24等分し、立春からはじまり大寒で締めくくられる、約15日ごとに移ろう細やかな季節です。
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