こんにちは。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」についてのお話です。
名前がとても長い七十二候ですね。多分、七十二候の中で一番長いんじゃないかな…?
その分インパクトの強い七十二候ですが、読んで字のごとく遠くの空で雷が鳴りだすころ。
春の雷は寒冷前線の通過によって起こるものがほとんどで、雹(ひょう)や雪が降ることもあります。

ようやくあたたかい日が増えてきたなと思っていたのに、まだまだお天気は定まらないようです。でも、この時期を過ぎればまさに春爛漫といった穏やかな日が訪れます。
ところで、雷の語源はなんでしょうか。
その語源は「神鳴り」だといわれています。
鬼の姿で背中には太鼓を背負い、それを打ち鳴らす雷神。今では空想上のものだと思われていますが、昔は本当に雷神が存在していて、雷を鳴らしていると考えられていました。当時の人々はどれほどおっかなかったことか。現代のように科学で証明できなかった時代、神々のなせるわざと考えてもおかしくはないですね。

落雷よけのおまじないで、「くわばら、くわばら」と唱えるならわしがあるそうですが、これは平安時代、流刑された菅原道真がその恨みから宮中に雷を落とし、その中で唯一桑原という土地だけ雷が落ちなかったという話に由来しています。
こういうおまじないも、ひとつひとつ紐解いていけば面白いですね。

雷は少し怖いイメージですが、雷が多くなる春から夏は、ちょうど稲が育つ時期。
「雷の多い年は豊作になる」という言い伝えもあるように、昔は雷の光が稲を実らせ育てると考えられていたそうです。
「稲妻」という言葉がありますが、これは稲の夫(つま)が語源といわれています。昔は、男女ともに配偶者のことを「つま」と呼んでいました。

季節の変化、天気の変化には疲れてしまうことも多いですが、それは季節が一歩一歩前へ進んでいる証でもあります。
雀が巣を作り、桜が咲き始め、遠くの空では雷が鳴り始める…。毎年順序よく流れていく季節は、「大丈夫、前に進んでいるよ。」とどこか安心させてくれるような気がします。
もう少しゆっくりと生きてもいいかな。ぼんやりと、そんなことを思いました。
※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。
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