おはようございます。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「水泉動」(しみずあたたかをふくむ)についてのお話です。
寒の季節となり、一年でもっとも寒さの厳しいこの頃。
どれだけ着込んでも、やっぱり寒いので、外に出るのをつい躊躇ってしまう季節です。
すべてのものが、凍りつく。あまりに寒いと、気持ちもちぢこまってしまいそうですが、自然界では、春に向かって少しずつ、小さな変化が訪れているようです。
七十二候のひとつ「水泉動」(しみずあたたかをふくむ)は、凍っていた泉の水が少しずつ動き始める頃。目には見えないけれど、繊細な目で自然を見やった、先人のやわらかい眼差しを感じる七十二候です。そこには、春が早く訪れるようにと、願いをこめていたのかもしれません。
今は二十四節気「小寒」の季節ですが、20日には「大寒」になります。寒さの極まる頃ですが、キンと澄んだ空気に触れ、考えを整理したり、静かな気持ちを取り戻すきっかけになればいいなと思います。
この頃の季節の言葉に、「凍て雲」(いてぐも)というものがあります。「凍て」とは、寒気でこおりつくこと。「凍て付く」などのように使いますね。凍て雲は、冬の寒空に浮かぶ雲が動かないことを、まるで凍ってしまったかのようだと例えた言葉です。
このように、「凍て」は動かないとう意味で使われ、他にも「凍て蝶」「凍て鶴」などのように使われます。そして、春になり凍っていた土がゆるむことは「凍て解け」とあらわします。
このような季節の言葉に触れるとき、いつも美しいなとしみじみ思います。先人たちが生み出した言葉が、今を生きる私たちに繋がり、そしてまた次の世代にも届いていく。考えてみれば、自分自身の命も、身の回りにある多くのものも、そんな風に受け継がれてきたものなのでしょう。
もちろん、暦もそのひとつ。私もこうやって、微力ながら繋いでいけたらいいなあと思います。今日も、暦生活の読み物を読んでいただき、ありがとうございます。
※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。
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