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手づくり二十四節気「大雪(たいせつ)」

二十四節気と七十二候 2021.12.07

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ポップコーンで雪の飾りを

大雪、いよいよ十二月ですね。雪も本格的に降ってくるころ、という時節です。

筆者が住んでいる場所も標高の高い寒冷地なので、寒い朝などは雪がちらつくようになりました。これからしばらくは寒い日が続きます。とはいえ、今の時季は空気が澄んで、キリリと身の引き締まる思いです。清々しさも感じられます。山は白く冠雪して美しく、冬野菜もおいしくなってきました。身を縮こめてばかりいないで、この季節ならではのよさを味わって過ごしたいものです。

せっかくの大雪の節気、雪の飾りでも作ってみましょうか。
これは、若いころ友人に教わったものです。長崎出身の彼の家には、よく外国からホームステイの若者が滞在していたのだそう。そのなかの一人のアメリカから来た女学生が、彼に教えてくれたという雪の飾りです。

作り方は極めてシンプル。ポップコーンを糸でつなぐというものです。ポップコーンは、同じようでいてひとつずつがそれぞれ微妙に違う形をしています。これをつないでいくと、不思議な揺らぎを持つ一本の雪飾りになるのですね。

せっかくなので、ポップコーンは自分で作っちゃいましょう。飾りに使うだけではつまらない、やはりおいしく食べたいし。
とういわけで、爆裂種のコーンをフライパンに入れて、景気よく破裂音をさせて作ります。ポンポンポポン! と、ああ面白い。
ほんのひと握りのコーンがフライパンいっぱいに膨らみます。半カップのコーンで約2リットルのポップコーンに。半分は自分で食べる分、もう半分は雪の飾りに使いましょう。

1リットルのポップコーンで3メートルほどの雪の飾りができます。あんまり長いもの1本を作ろうとすると大変なので、1メートルの飾りを3本作るくらいがちょうどよさそうです。ひとつずつつまんでは針を刺して糸に通していく作業。お部屋でクリスマスソングなどを聴きながら作業をすれば、ゴキゲンですね。

全部つながったら、クリスマスツリーにくるりと巻きつけます。おお、ステキな雪の飾りになるではないですか。
ツリーでなくても、壁に飾ってもいい感じ。我が家では、クリスマスソックスにも絡めて飾っています。

それでは、雪飾りのクリスマスツリーなどを脇に置いて、お部屋で映画鑑賞会をいたしましょう。残り半分のポップコーンを山盛りにしたボウルを抱えてゆったりと。演目は、やはりクリスマス映画の名作「素晴らしき哉、人生!」で決まりですね。

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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