白露 9月7~21日 八月節〈陰気ようやく重なりて露こごりて白色となればなり『暦便覧』〉
新米のためにお箸をチェック
9月も中旬にさしかかって、秋の気配が徐々に濃くなってくるころです。残暑もあるとはいえ、夜になると、秋の虫がしきりに鳴いているのが聞こえてきます。草に降りる朝露が白く、いっそう秋を感じさせるという「白露」の節気。夏服も、そろそろしまう準備を始めましょうか。
などと思っていたら、新米の季節がすぐそこです。新米が手に入る時に向けて、着々と米櫃は空になりつつあります。そこでさらにお茶碗チェック、おしゃもじチェック、そしてお箸もチェックするいい機会です。毎日使うお箸は、改めてよく見る必要があります。気づかないうちに古びていたり、欠けたり塗りが剥げていたり。新米を食すにあたり、お箸も万全に準備しておきたいものです。
子供のころから塗り箸を使っていた習慣で、普段の食事に使うお箸は塗り箸です。ただいま使用中の塗り箸は、五角形で、先がかなり細いもの。先が細いので使いやすくて、もう後戻りできません。
蕎麦やうどんの麺類を食べるのに使うのは竹の箸。こちらも先が細い、京都のみやこ箸です。ゴマ竹でちょっと風情あり。中華そばを食べるには、沖縄の赤黄の二色箸。「うめーし」の愛称があります。もちろん沖縄そばも、うめーしで。
箸置きも、食事や使うお箸に合わせて選ぶのもまたおかし。焼き物、ガラス、南部鉄器など、素材もいろいろです。
自分で使うお箸のほかに、取り分け用のお箸もいくつか。食事用よりもどれも少し大振りで、装飾性があります。クロモジ のお箸は、お茶席用のものですが、オードブルの取り分け用にも便利です。頭にシルバーの象がついた木製箸や、アフリカはケニヤの牛骨のお箸も模様が面白く、テーブルで大活躍。お箸のキャラクターと料理の組み合わせには、いつも頭を捻って熟考します。
新米に限らず、これから秋が深まるにつれて、秋のおいしいものが次々に出てきます。料理をしたら、器を考え、盛り付けも念入りに。そしてドンピシャのお箸を選んで、おいしく大切にいただきます!
平野恵理子
イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。
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