今日の読み物

お買い物

読み物

特集

カート内の商品数:
0
お支払金額合計:
0円(税込)

二十四節気の味わい暦|処暑しょしょ

二十四節気と七十二候 2026.08.23

この記事を
シェアする
  • X
  • facebook
  • B!
  • LINE

◎処暑 8月23日~9月6日 

白玉 錦玉 葛桜 杏仁豆腐 あんみつ みつ豆

寒天

暑さもピークを打って、徐々におさまってくるころ、という意味の処暑です。厳しい暑さが続いた夏でしたが、残暑は暦どおりにおさまってくれるでしょうか。穀物が実り、秋の花が咲き始めて、収穫の季節が近づいて来ました。

とはいえ残暑との付き合いはもうしばらく続きそうです。さすがにかき氷とまではいきませんが、ちょっと冷たくつるりとしたおやつが欲しくなりますね。

寒天はいかがでしょう。海藻のテングサからつくるところてんは、古く奈良時代にはすでに食べられていたのだとか。テングサを煮てその煮汁を固めたのがところてん。海辺の街に遊びに行ったとき、テングサを売っていたので買って帰って煮たところ、煮出しても煮出しても何度でも固まるのでたまげたことがありました。テングサおそるべし。

このところてんを凍結乾燥してつくるのが寒天です。カサカサに乾いた角寒天は、水に戻して煮て冷やすとまた固まります。あんみつ、みつ豆、豆かんと、冷たいおやつには寒天が欠かせません。牛乳かんに杏仁豆腐も寒天のお菓子。残暑にぴったりの味わいです。

中学生のころ、ところてんは「心太」と書く、と知って仰天しました。よく調べてみると、テングサの呼び名が古くは「こるもは」で、「こころぶと」とも呼ばれ、それが転訛していったと分かりました。こころぶと(心太)がこころたい、こころてん、ところてん、と変わっていったということです。

現在、天然角寒天をつくっているのは日本だけなのだそう。長野県の茅野市でつくっています。我が家からも近いので、今年はぜひ冬になったら広大な場所に干されている寒天を見に行きたいところです。

その日を楽しみに、今は残暑をしのいで寒天を味わうことといたしましょう。本日は豆かんで。

文・イラスト 平野恵理子

この記事を
シェアする
  • X
  • facebook
  • B!
  • LINE

平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

記事一覧