今日の読み物

お買い物

読み物

特集

カート内の商品数:
0
お支払金額合計:
0円(税込)

桜の種類さくらのしゅるい

旬のもの 2020.03.27

この記事を
シェアする
  • X
  • facebook
  • B!
  • LINE

今年も華やかな桜を楽しんでほしい。そんな気持ちで、桜の種類についてご紹介します。品種が違うと、花の美しさも開花の時期も違うもの。みなさんが、いくつもの春の魅力に出会えますように。

こんにちは、こんばんは。くりたまきです。

『日本書紀』にも登場し、古くから愛でられてきた桜。人気で歴史があるぶん、園芸品種もたくさんつくられてきました。

その代表が、みなさんご存じのソメイヨシノです。
江戸時代末期から明治時代初期にかけて現れた新しい桜で、急速に全国に広がりました。開花宣言が待ち遠しい、お花見の主役ですよね。

ソメイヨシノが新しい品種ということは、もっと昔の日本人はどんな桜でお花見を楽しんでいたのでしょうか。

平安時代から桜が植え続けられていたとされる、桜の名所・奈良県吉野山。この山には約200種3万本もの桜が密集しているのですが、いちばん多いのは日本の代表的な野生の桜、ヤマザクラです。

ソメイヨシノが急速に普及する以前は、お花見といえばヤマザクラでした。冬の眠りから目覚めた山の中で、ふわっと浮かび上がるように咲く淡紅色は、神秘的。ひと言でヤマザクラといっても品種や個体によって咲く時期に多少のばらつきがあるので、ソメイヨシノより長くお花見を楽しめるのがうれしいポイントです。

わたしも、以前一度だけ吉野山へ遅めのお花見に行きました。花の散っている木も多かったのですが、山の標高によって気温が異なるためエリアごとに開花時期がずれていて、十分桜を堪能することができましたよ。

ほかにもお花見で人気なのが、しだれ桜。枝が垂れ下がり風に揺れる姿が優美で、ソメイヨシノとは違う趣があります。このしだれ桜にも品種がたくさんありますが、一般的なお花見の時期よりも少し早めに開花するものが多いようです。

しだれ桜は花との距離が近く見応えがあって、わたしは好きです。木の下から見上げると、降り注ぐように花が咲き誇る姿に、圧倒されてしまいます。

ソメイヨシノ、ヤマザクラ、しだれ桜とご紹介してきましたが、桜の品種は200〜300にもなるといわれています。土地によって、みなさんが愛でている桜はそれぞれ違うのでしょうね。

わたしは実家が横浜ということもあって、父と三浦海岸に河津桜を見に行ったことがあります。早咲きで知られる品種で、花の色が濃くあざやかなので写真映えします。

とはいえ、お花見の思い出といえば、やっぱりソメイヨシノ。今でも忘れられない思い出があります。まだわたしが幼稚園児だったころ、地元の横浜にある保土ヶ谷公園に家族4人でお花見にいきました。帰りに眠くて歩きたくなくなってしまったわたしは、父におんぶしてもらったんです。

そのとき、父の背中越しに見た桜が、とても綺麗で。

ぐっと目線が高くなって、幼い手でも届くほど花が近くに感じました。散りはじめる前の満開の桜は、幻のような美しさ。父の背中のあたたかさとともに、記憶に残っています。

あれから幾度も季節は巡って、また新しい春。

今年も思い出とともにソメイヨシノが咲く時期になりました。のですが、最近は様子が異なってきているよう……?

じつはソメイヨシノは病気に弱く木の寿命が短いことから、近年ではあまり植えられていないそうです。代わりによく似た花を咲かせるジンダイアケボノが普及しはじめています。違いはジンダイアケボノの方が、ちょっぴり花の色が濃いくらい。街角に植えられていてもソメイヨシノと勘違いするほど似ているんです。

何年後の未来かはわかりませんが、お花見でソメイヨシノに出会う機会は少なくなるのでしょう。

そう考えると、毎年お花見の時期は巡ってきますが、変わらないものはなく、まったく同じ季節もないのだということを再認識します。

お花見に行けないときは、お家でのお花見はいかがでしょう? お花屋さんで桜の枝を買って、室内に飾ってみるのです。日常の暮らしに春を感じられて、おすすめですよ。

<暦生活編集部から、「さくらの日」のおすすめ!>
ほんのり甘く、上品で爽やかなサクラの香りのバスパウダー

日本には、その季節の植物を取り入れた「季節湯」という薬湯があります。「ゆず湯」や「菖蒲湯」は有名ですが、他にもひと月ごとに魅力的な季節湯がありました。

4月の季節湯は「さくら湯」。
満開の桜を感じさせるやさしい香りに包まれて、お花見気分でいかがでしょうか♪
今なら暦生活オリジナル桜カレンダー(4月)付きです!
○手帳などにはさめるお手軽サイズ

この記事を
シェアする
  • X
  • facebook
  • B!
  • LINE

栗田真希

ライター
横浜出身。現在は東京、丸ノ内線の終着駅である方南町でのほほんと暮らす。桜をはじめとした花々や山菜が芽吹く春が好き。カメラを持ってお出かけするのが趣味。OL、コピーライターを経て現在はおもにライターとして活動中。2015年準朝日広告賞受賞、フォトマスター検定準一級の資格を持つ。

記事一覧