今日のお話は、コロンとした可愛らしい形の「マッシュルーム」です。
和名は「ツクリタケ(作茸)」、「セイヨウマツタケ(西洋松茸)」です。
日本では明治時代から人工栽培が始まり、大正時代になると西洋料理店で使われたり、缶詰の加工品にされるようになりました。現在では、国産の生マッシュルームがスーパーなどで手に入ります。
生マッシュルームは、ハリのあるしっかりしたもので、変色がなく、かさの裏側が白い新鮮なものを選んでください。
日が経つごとにかさの裏側(ひだ)が黒くなっていきますが、収穫後も成長するからです。成熟した証ですので、問題なく食べることができます。
主な菌の種類は、ホワイトとブラウンの2色があります。それぞれ特徴は、ホワイトは上品な香りと甘みがありやわらかな食味で、ブラウンはホワイトに比べて香りが強く濃いです。
私が住んでいたイタリアで教えてもらったマッシュルーム料理は、新鮮なホワイトを薄くスライスしたサラダです。甘くてやわらかな食感と香りは、オリーブオイルと塩とレモンの搾り汁をかけた味付けがぴったりでした。
パスタ料理では、「マーレ・エ・モンティ(Mare e Monti)」で、訳すると「海と山」です。一般的な材料は、むき海老とマッシュルームです。手頃な材料と15分で出来る簡単なパスタのレシピをこの記事の最後でご紹介しています。よかったら作ってみてください。
また海と山の幸を自由に組み合わせると、レパートリーが増えて楽しいです。
例えば、ブラウンマッシュルームを細かく刻んで、オリーブオイルとにんにくで炒め、イカ墨ソースを絡めたパスタを作ってみました。塩気のあるアンチョビとトマトにマッシュルームの味が絶妙でした。
マッシュルームは他の茸より、旨み成分であるグアニル酸とグルタミン酸が多く含まれています。特にグアニル酸は椎茸の数倍含まれているそうで、加熱するとより旨み成分が出てきます。さらに、魚や肉に含まれる旨み成分であるイノシン酸と合わせることにより、より旨みが強く味わい深い料理になります。
マッシュルームはあまり日持ちがしないため、すぐに調理した方が良く、水煮や乾物の加工品を使うのもおすすめです。ナポリタン、グラタン、カレーやシチューの煮込み料理、オムレツに、マッシュルームの水煮を常備しておくと便利です。
乾燥マッシュルームは旨みが凝縮されています。鍋に水とオニオンフライ、玉ねぎのみじん切りを一緒に入れ沸騰するまで煮てから、塩で味を整えて、豆乳を加えました。即席スープとは思えない味になりました。
マッシュルーム料理をより身近に感じていただけたら幸いです。
マーレ・エ・モンティ
材料(2人分)
・乾燥フェットゥチーネ 約120g
・マッシュルーム 約100g
・むきえび 約100g
・にんにくスライス 約6枚
・白ワイン 大さじ2
・オリーブオイル 大さじ4と少々
・塩胡椒 少々
・ルッコラまたはイタリアンパセリ 少々
・パスタの茹で汁 大さじ2
作り方
①鍋にたっぷりの水と少量の塩を入れ、沸騰したらパスタを茹でます(約7分)
②茹でている間にソースを作ります。 フライパンにオリーブオイル大さじ3、にんにくスライスを入れて弱火でにんにくの香りが出るまで熱します。
③中火弱にして海老を軽く炒めてから白ワインを加え、塩胡椒します。
④スライスしたマッシュルームを加えて炒め、パスタの茹で汁を加えて、フライパンを小刻みに動かします。
⑤茹で上がったパスタ、オリーブオイル大さじ1を加えて、ソースと絡めます。
⑥お皿に盛り付けて、みじん切りしたルッコラとオリーブオイルを少量たらしたら完成です。
〈ポイント 〉
パスタの種類はフェットゥチーネの代わりに、スパゲッティ、ペンネなどお好きな種類をお使いください。
写真提供:川口屋薰

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
