こんにちは。和菓子コーディネーターのせせなおこです。
あっという間に今年も最後の月。この時期はやり残したことを思い出して焦ってしまいがちですが、今年できたこと、楽しかったことを思い出すと、いろんな人の顔が思い浮かんでとても温かい気持ちになります。
あー、なるほど、こうして思い浮かんだ人たちに心を込めて贈るのがお歳暮なのかなと。まだ贈ったことはなかったけれど、ようやくお歳暮の意味を実感した気がします。
さて、寒さが増すこの季節、コンビニでおでんや肉まんの文字を見るとついつい引き込まれてしまうように、和菓子でもほかほかの酒饅頭が恋しくなります。
数年前、長野へ旅行に行った時のこと。とても晴れていましたが、キリリと冷たい風が吹く冬らしい天気の中見つけたのが酒饅頭屋さんでした。
和菓子屋さんの商品のひとつとして売られている酒饅頭はよく見かけますが、酒饅頭専門店はなかなかレア。
店先から見える蒸気に誘われお店に入ると、ショーケースには酒饅頭のみのシンプルな品揃え。酒饅頭は白とピンクの2種類あり、箱入りの酒饅頭のディスプレイもあり、地元の方々はお祝い事でもこのお店の酒饅頭を使うのかな、と想像してみたり。
「あの…、ひとつでもいいですか?」と、尋ねると、
「もちろん。今食べられます?」と、やさしい雰囲気のおかみさん。
どうしても一つだけ買いたい時にそわそわしながら注文するので、あたたかい一言をいただけると思い切ってよかった!とほっとします。
「白とピンク、どちらがいいですか?」
悩んだ挙句、ピンクをお願いして待つこと30秒。今まで見たことのないまんまるでツヤツヤの酒饅頭が登場しました。
「わぁ…!か、かわいいですね!!!」
と、無意識でついおかみさんに話しかけてしまい、ハッと我にかえると
「ふふふ、よかったです。おいしく食べてくださいね」。と、おかみさん。
お店の外に出ると、青空の下、酒饅頭は一層輝きを増し、食べるのが惜しまれるほどの美しさ。もったいない、と思いながらも、ほかほかのうちに食べないともっともったいない!と言い聞かせひとくちパクリ。
すると、これまた、今までに食べたことのないもっちりふかふかの生地にびっくり。そして、お酒の香りがふわりと心地よく香ります。
「あぁ、もう一つ食べたいな」そう感じながら食べるひとくちが何よりもおいしいひとくち。お店に入って行く人たちを横目に、きっとあの人たちも幸せな顔で出てくるんだろうな、と嬉しくなりました。
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