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黒糖饅頭こくとうまんじゅう

旬のもの 2024.06.08

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こんにちは。和菓子コーディネーターのせせなおこです。

1番好きな和菓子はなんですか?と聞かれると、迷わず「大福です!」と答える私ですが、実は隠れファンな和菓子があります。無性に恋しくなるお饅頭、今回の主役の黒糖饅頭です。

黒糖饅頭はその名の通り生地に黒糖がはいったお饅頭。黒糖が奄美大島で作られることから”大島饅頭”と呼ばれたり、千利休の名前にちなんで”利休饅頭”とも呼ばれています。昔は白い砂糖がなかなか手に入らず、黒糖を使って作られ、その名残として黒糖饅頭が名物となっている地域もあるようです。また、温泉地で見られる”温泉饅頭”も群馬県の伊香保温泉の色を表現するために黒糖が用いられ、これが全国に広まったとされています。

黒糖そのものがあまり得意ではない私は、黒糖饅頭も食べず嫌いとまではいかないものの、好んで食べることはあまりありませんでした。しかし、今では大好物。私が好きになるきっかけとなった黒糖饅頭があります。

それは、日本三大饅頭の一つである福島・柏屋の”薄皮饅頭”です。友人が茶道をやっていた時の定番のお菓子だったようで「思い出の味で大好きなの!」と紹介してもらったのが薄皮饅頭との出会いでした。調べてみると、日本三大饅頭というなんだか有名なお饅頭のよう。正直食べる前は「他のお饅頭と何が違うんだろう?」と半信半疑でした。

しかし、この薄皮饅頭、口元に近づけた瞬間ふわっと黒糖の甘く濃い香りが漂います。一般的なお饅頭より少し大きめのサイズ、あんこのずっしり感。なんといっても、かぶりついた時のこしあんのなめらかさと黒糖生地とのマリアージュ。黒糖饅頭ってこんなにおいしいの!?衝撃的な出会いでした。

そんなわけで、黒糖饅頭の虜になった私は、黒糖饅頭を見つけると必ず買うようになりました。いろんな黒糖饅頭を食べていくと平べったいもの、生地がむっちりしているもの、ふわふわのもの、色も薄い茶色から濃い茶色まで、同じ黒糖饅頭といってもお店の数だけ種類があり、それもまた新たな発見でした。さらに共通しているのは、どの黒糖饅頭も「食べると元気になる」ということ。

黒糖は白いお砂糖に比べてビタミンやミネラルが豊富。なるほど、食べたら元気になるのも納得です。みなさんのお気に入りの黒糖饅頭もぜひ教えてくださいね。

写真提供:せせなおこ

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せせなおこ

和菓子コーディネーター
福岡県出身。あんこが大好きな和菓子女子。和菓子を好きになったきっかけはおばあちゃんとつくったおはぎ。ぽかぽか暖かい春が好きです。おいしい和菓子を求めて全国を旅しています。

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せせ日和