今日のお話は「落花生」です。
旬は秋で主に9月から11月にかけて収穫されます。
品種によって収穫時期は異なるため、早いものでは8月から収穫が始まる郷の香(さとのか)があります。その後は中手豊(なかてゆたか)、おおまさり、千葉半立(ちばはんだて)などが続きます。
11月になると、今年収穫した落花生を乾燥させて煎った新豆のフレッシュな風味や色々な味わいを楽しむことができます。
ちなみに今日11月11日は「ピーナッツの日」です。1つのさやに2粒豆が入っている様子から、1が2つ(11月)11が並ぶ(11日)ことにちなみ1985年に全国落花生協会が制定しました。
落花生と同じ食べ物ですが、「ピーナッツ」は英語名で20世紀初頭から呼ばれるようになったと言われています。落花生の名前の由来は、夏にチョウのような形をした黄色い花が地上で咲いた後、果実は地中で生育する珍しい特徴からきています。
約320年ほど前に中国から日本に伝来したことから南京豆や唐人豆とも呼ばれます。
今は殻つき煎り豆は落花生、薄皮を剥いて煎った豆はバターピーナッツ、ピーナッツせんべい、ピーナッツチョコレートと商品に合わせて名前を使い分けられていますね。
生落花生で思い出すのは、市場で働いていた頃に初めて見た一般的な落花生の2倍ほどの大きさに驚いたおおまさり、またはおおまさりネオと呼ばれる品種でした。
茹で豆用に適しているため塩茹ででいただきます。私は生落花生150gの場合、小鍋に水の量500ccに塩小さじ2(目安は水の量の2%)を入れて水から茹でます。沸騰したら火を少し弱めて、蓋をして30分茹でて火を止めます。さらに余熱で10分そのまま置いてからザルにあげたら完成です。初めて茹でる方はたっぷりの水で茹でると失敗しにくいです。
落花生の炊き込みご飯はより簡単です。殻から取り出した落花生を生のまま入れて、塩やだし醤油やみりんを入れて炊くだけです。落花生の量や調味料の割合はお好みの味付けで良いです。
私は米2合に塩小さじ½と酒小さじ1に昆布を入れて炊いています。
おおまさりやおおまさりネオはクリーミーでホクホクして、甘い味は芋のような栗のような優しい秋の味覚を思わせます。人気や認知度が高まってきて、主要産地の千葉県や静岡県だけでなく全国各地で年々栽培が増えています。みなさんの地元で作られた掘り立てのみずみずしい生落花生が手に入るかもしれません。
私が住んでいる大阪は少し遅くて10月から11月にかけて直売所などに並びます。
本日のレシピは塩茹でした落花生でつくるガーリックライスです。バターとガーリックの風味が落花生に合います。よかったら作ってみてください。
落花生のガーリックライス
二人前
〈材料 〉
•生落花生(おおまさり) 塩茹でしたもの約50g
•白ごはん お茶碗2杯分
•にんにく 1片
•油 大さじ1
•刻みネギ 約15g
A
•醤油 大さじ1/2
•塩こしょう 少々
•バター 10g
〈作り方〉
①フライパンに油をいれてスライスしたにんにくを弱火で素揚げします。にんにくを取り出してお皿に移します。
②同じフライパンに白ごはんを入れて軽く炒めてから塩茹でした落花生と素揚げにんにくを半量入れて炒めます。
③Aの調味料、刻みネギを入れて軽く炒めたら完成です。お皿に盛り付けるときに残りの素揚げにんにくをのせてください。
アレンジ
豚肉のステーキなど肉を焼いたフライパンで落花生のガーリックライスを作ると肉の旨みも合わさって濃厚な味になります。卵を入れても良いです。
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川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
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