こんにちは、昆虫写真家の村松です。
昆虫の写真を撮影し、その魅力を紹介するWebメディア「ムシミル」の運営やブックレットの制作をしています。ムシミルで検索してみてください。
今回は黒いアゲハチョウのお話です。
黄色いアゲハチョウはナミアゲハなどが有名ですが、アゲハチョウの仲間は日本に20種類ほど生息しています。
その中から今回はクロアゲハを紹介します。
クロアゲハは低い山地や近くの林縁に多く、生息数は決して少なくないのですが、都会の公園などではあまり見られないかもしれません。
幼虫が食べるエサは柑橘系のミカン類の仲間です。山地に多いカラスザンショウやサンショウの木でよく見かける気がします。
見た目はアゲハチョウの幼虫らしい印象で、胸部に眼状紋(がんじょうもん)と呼ばれる目玉模様が目立っています。
よく見かけるのはナミアゲハの幼虫ですが、じっくり見ると模様の雰囲気が違います。
慣れれば違いが分かってくるのですが、クロアゲハの幼虫の方が模様がちょっと濃いですね。
ナミアゲハの幼虫の写真も紹介しておくので見比べてみてください。
アゲハチョウのイモムシは怒ると臭角(しゅうかく)と呼ばれるツノを出して威嚇します。
ツノで驚かすのと、独特な臭いを一緒に出すことで天敵から身を守ります。
普通のナミアゲハのイモムシは黄色いツノを出すのですが、クロアゲハのイモムシは臭角の色が赤色をしていてビックリします。
私も初めて見たときはビックリしました。
逃げずに観察を続けて写真をたくさん撮りましたけどね。
見た目でわかりづらかったら、ちょっとつついてみると一発でクロアゲハとわかりそうです。
生まれたばかりの幼虫も可愛いです。
頭とお尻に黄色いツノがあるようなデザインです。
これは、どちらが頭か混乱させる戦略をとっているのだと思います。
ハエトリグモなどの天敵は、頭部に向かって攻撃してくることが多いですからね。
黒いアゲハチョウの仲間にも何種類かいるので、見つけた時にはどんな特徴があるのか観察してみてくださいね。
ちなみに「アゲハ」というのは、花にやってきたときに羽をあげて(揚げて)羽ばたいているところからつけられているんです。
どんなふうに花にやってくるのかも見てみてくださいね。
写真:村松佳優
村松佳優
昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。
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