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生わかめ

旬のもの 2025.04.02

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4月になり、春が旬の食材が増えてきます。

日本料理で使われる「出会いもの」という言葉があります。山、里、川、海など自然の恵みを受けた旬の食材を組み合わせて、それぞれの持ち味をより引き立て合うようにしたものをいいます。
例えば、「若竹煮」は、筍と若布(わかめ)と木の芽を組み合わせた出会いもので、春の料理です。

若布は、のびてきた若い葉や分かれる葉のことで、布は海藻の総称を表しています。同じ海藻の昆布(こんぶ)にも布が入っています。
今日のお話は収穫の最盛期を迎えている、若布こと「生わかめ」です。

生わかめ

春頃から養殖わかめの収穫が始まります。養殖わかめが盛んな東北では「三陸わかめ」、徳島では「鳴門わかめ」を始め、日本各地で養殖されています。秋にわかめの幼葉を巻き付けて沖合で育てます。冬から春にかけて成長し、2メートルほどの大きさまで成長します。

漁師さんが収穫した生わかめですが、生のままだと傷みやすいことから、すぐに釜で茹でたり、塩蔵わかめにしたりして出荷されます。今の時期は、生わかめもスーパーなどのお店に並ぶことがあります。

生わかめを買ってきたら、その日のうちに調理することが大切です。

生わかめは褐色をしていますが、さっと茹でると鮮やかな緑色になります。これはわかめに含まれているフコキサンチンという赤い色素が熱を加えると橙色に変化しクロロフィルという緑色が現れるためです。

茹でた生わかめ

生わかめのしゃぶしゃぶは、まるで魔法にかけられたかのように一瞬で緑色に変わる様子を目で楽しみながら、やわらかくコリコリした食感と共に潮の香りを味わうことができます。

養殖わかめの収穫が一段落した初夏頃からは、天然わかめの収穫が始まります。漁師さんが素潜りして岩に生えているわかめを採るそうです。

今日のレシピは、生わかめを使った塩蔵わかめの作り方と、生わかめの「出会いもの」のレシピです。

塩蔵わかめは、生わかめを湯通しした後に塩漬けしたもので、冷凍すると半年保存できます。少量ずつラップに包むとお味噌汁の具、酢の物、うどんのトッピングなどに使いやすいです。

冷蔵庫から取り出した後は、塩を洗い流してから、ボールに水をいれて3分浸けて塩抜きします。味をみてまだ塩気が強い時は、水を変えてもう2分浸けてください。水に浸けすぎると、ふにゃふにゃになり食味が落ちますのでご注意ください。

生わかめとの「出会いもの」のレシピは、同じ材料でできる2品です。よかったら作ってみてください。

塩蔵わかめ

(作りやすい量)
材料
•生わかめ 1パック 約150gから200g
•塩 生わかめの重さの1/3を2回分

作り方
①生わかめは水洗いした後、葉と茎を分けます。
②熱湯でさっと生わかめを茹でます(緑色に変わるまで)。
③キッチンペーパーで水気を拭き取り、ジップロックに生わかめと塩1/3と入れて混ぜ合わせて3時間置きます。
④わかめから水分が出ているので、両手でにぎり絞り水分を出します。
⑤④に塩1/3を入れて混ぜ合わせてたら完成です。

生わかめとホタルイカのイタリアン冷奴

材料
•豆腐 1丁

A
•生わかめ 約20g
•ホタルイカ(ゆでたもの) 約45g
•スライス黒オリーブ 約7g(3個分)
•バジル 約2g(1枚)適当な大きさに手でちぎります。
•オリーブオイル 小さじ2
•醤油 小さじ1

作り方
①ボールにAの材料を入れて混ぜ合わせます。
②豆腐の上に①を盛れば完成です。

ポイント
トマトやキュウリなどを加えても良いです。

生わかめとホタルイカと新じゃがいものイタリアン焼き

材料
•新じゃがいも 1個(約120g)

A
•生わかめ 20g
•ホタルイカ(ゆでたもの) 45g
•スライス黒オリーブ 7g(3個分)
•バジル 2g(1枚)適当な大きさに手でちぎります。
•オリーブオイル 小さじ2
•醤油 小さじ1

作り方
①新じゃがいもは皮を剥いて茹でます。茹でた後は、フォークで荒めに潰します。
②ボールにAの材料を入れて混ぜ合わせます。
③②に①を入れて混ぜ合わせます。
④フライパンにオリーブオイルを少し入れて中火で軽く熱します。③の材料を入れて2〜から3分焼きます。フライ返しで裏返してさらに2〜から3分焼き色が付くまで焼いたら完成です。

ポイント
裏返した時に形がボロボロに崩れても、まとめて形を整えれば大丈夫です。

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川口屋薫

料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁

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