今日のお話は「洋梨」です。
明治にヨーロッパ諸国やアメリカから色々な品種が日本に伝わりました。「西洋梨」とも呼ばれています。
洋梨の代表品種に「ラ•フランス」があります。フランスで誕生した品種で、「国を代表する味にふさわしい美味しさ」から名付けられたそうです。
生産量トップを占める山形県では、明治頃から「バートレット」という品種を缶詰用として生産に力をいれていました。単一品種より他品種を混植すると実付きが良くなることから、「ラ•フランス」を「バートレット」のための受粉樹として植えたのが始まりでした。やがて昭和時代には生食の果物の需要が高まるようになり、「ラ•フランス」は新しい高級果物として生産されるようになりました。
洋梨は収穫の段階では未熟です。果肉はかたくて甘くありませんが、追熟するとねっとりした柔らかい食感と甘みが強くなり、独特の芳香が漂います。産地では収穫後に低温貯蔵と追熟後、食べ頃になる完熟前の状態で出荷します。完熟すると皮に傷がつきやすく痛みの原因になるからです。
そのためお店に並んでいる洋梨はもう少し追熟させます。(中には気温や保管状況等で完熟になっているものもあります)
追熟方法は、包装袋に入れたまま、もしくは紙に包んでポリ袋に入れて、乾燥させないようにします。直射日光が当たらない涼しい室内で数日間置きます。りんごと一緒に入れると、りんごが発するエチレンガスによって追熟が早まります。
食べ頃になったという完熟のサインは、
•軸の周りに皺が寄りやわらかくなる。
•手に取った時に全体がしっくりするようなやわらかさを感じる。
•香りが良くなる。
また、品種によっては皮の色が黄緑色から黄色や茶色に変色するのが食べ頃のサインになります。
完熟した洋梨は冷蔵庫で保存して早めに召し上がってください。
洋梨は秋から冬にかけて出回ります。
9月頃から「バートレット」、大玉の「マルゲリット•マリーラ」、「バラード(バートレットとラ•フランスの掛け合わせ)」などが始まり、10月頃から「ラ•フランス」、青森県で盛んな「ゼネラル•レクラーク」、11月頃からは新潟県で盛んな「ル レクチエ(ル•ルクチェ)」や「シルバーベル」、ラ•フランスの枝変わりした「ゴールドラ•フランス」など現在、日本で栽培されている洋梨は20種類ほどあるそうです。これからが本格的な旬を迎えますので色々な味わいを楽しむことができます。
今日のレシピはイタリアで食べて感動した「洋梨のピザ」です。
市販のピザ生地で簡単に出来ますので、良かったら作ってみてください。
洋梨のピザ
材料
•洋梨 約150g
•チーズ ゴルゴンゾーラまたはカマンベール 約40g
•蜂蜜 適量
•オリーブオイル 適量
•黒胡椒 少々
•市販のピザ生地 1枚
作り方
①市販のピザ生地にスライスした洋梨を並べて周りに小さめにカットしたチーズをのせます。
②オリーブオイルをまわしかけます。
③軽く焦げ目が付くまで焼きます。
④最後に蜂蜜とオリーブオイルをまわしかけて、お好みで黒胡椒を少し振ったら完成です。
⭐︎ポイント
•風味の強い洋梨には塩気のあるクセの強いチーズが合います。強いもの同士が持ち味を引き出し合います。
強いチーズが苦手でしたら、モッツァレラチーズなどお好みのチーズにしてください。
•オーブン、トースター、魚焼きグリルなどで焼いてください。
•ピザ生地の代わりに食パンやバケットでも良いです。

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
