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爆弾低気圧ばくだんていきあつ

旬のもの 2026.04.23

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こんにちは。気象予報士の今井明子です。
晴れたと思ったら雨が降り、暖かい日が来たと思ったら急速に冷え込む。そして時には強い風が吹く…。春の天気は実にせわしないですね。

それもこれも、移動性高気圧と温帯低気圧が偏西風に乗って西から東へと移動するからです。
この温帯低気圧ですが、時には急速に発達することがあります。特に、24時間で15.9hPa以上(※)下がるような、急激に発達する温帯低気圧は、爆弾低気圧と呼ばれます。爆弾低気圧という言葉は気象庁の正式な気象用語ではないため、天気予報では使われないのですが、時折ニュースなどで耳にしたことがある人もいるかもしれません。

爆弾低気圧と呼ばれるほど発達した低気圧は、天気図を見ると等圧線の幅がとても狭く、混雑しています。等圧線の幅が狭いということは、強い風が吹くということです。爆弾低気圧からはときには台風並みの強い風が吹くこともあります。ですから、強風によって船が高波で転覆したり、車が横転したりするような事故が発生しやすくなります。

また、爆弾低気圧が発生しやすい春先は、北国ではまだ雪が降る季節でもあります。強風を伴う吹雪や、地面の雪が強風で飛ばされる地吹雪などで、視界が悪くなったり、家や車の周囲が吹き溜まりになって閉じ込められたりすることもあります。

このように、爆弾低気圧によって多くの災害が発生するのです。

台風は、発生すればいち早く発表され、数日前からその進路や強さをチェックして、事前に備えることができます。しかし、爆弾低気圧は急激に発達するため、備えが間に合わない可能性もあります。低気圧が接近すると聞いても「また天気が崩れるのか…」くらいにしか認識しないことが多いものですが、この季節の低気圧の接近は、急激に発達しないか注視しておく必要があります。

※爆弾低気圧の定義は、正確には、「温帯低気圧の中心気圧が24時間で 24 × sinφ/ sin60°以上下がる」となります。つまり、北緯35°の名古屋の場合は本文中にあるように15.9hPa/24h以上気圧が下がると爆弾低気圧と呼ばれるのですが、北緯40°の秋田なら17.8hPa/24h以上の気圧低下で爆弾低気圧と呼ばれます。

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今井明子

サイエンスライター・気象予報士
兵庫県出身、神奈川県在住。好きな季節はアウトドア・行楽シーズンまっさかりの初夏。大学時代はフィギュアスケート部に所属。鯉のいる池やレトロ建築をめぐって旅行・散歩するのが好き。

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