暦生活オリジナルの美濃焼アクセサリー、「四季のひとひら」。
企画からデザイン、製造まで。
その舞台裏を、少しのぞいていきませんか。
第4回「四季のひとひら」
四季のひとひらがうまれるまで
四季のひとひらは、もともと「にっぽんのいろイヤリング・ピアス」として、企画が誕生しました。
にっぽんのいろは美しいけれど、服で色の冒険をしようとすると少しハードルが高くて、全体のコーディネートに悩みます。
でも、耳飾りなら気軽に差し色として楽しめます。
日々の暮らしの中で、すてきなものを一つ、自分のために身につけて、ときめく瞬間を楽しんでいただけたらと思い、企画を進めました。
デザインにまつわるあれこれ
アクセサリー作りを進めていく中で、まず悩んだのがデザイン。
どんなシーンに合わせたデザインにしようか、シンプルな方が良いのだろうか、ときめきを大切にするならもっと凝るべきだろうか、サイズはどれくらいが良いだろうか…。

あれでもないこれでもないと思案して、最終的にはシンプルだけれど遊び心のあるしずくの形に決めました。
少しふくらんだ縁が、光を集めて煌めきます。
いろを目一杯楽しめるような、こだわりが詰まった素敵なデザインになりました。

織りなす四季のにっぽんの色
四季のひとひらのにっぽんのいろは、京都で江戸時代から続く「染織家・染司よしおか」6代目 吉岡更紗さんに監修していただきました。

四季の風景を切り取った12色を選び、ひとつひとつ色を合わせました。
美濃焼タイルのお話
アクセサリーを形にしていただいたのは、老舗タイル店の七窯社さん。
伝統的な模様や技法、やきもの特有の色や風合いが凝縮された、あたたかみのあるデザインが特徴です。
「人を彩る」をコンセプトに個性あふれるアクセサリーを制作されていて、今回の企画にぴったり。
岐阜県・多治見市にある七窯社さんを訪問して、代表の鈴木耕二さんにお会いしました。


「自分も嬉しい、社員も嬉しい、お客さんも嬉しい、みんなが嬉しいものづくりを目指したい」
「手にとっていただけた方に幸せを感じてもらうために」
「これから先の千年につなげられるものづくりを」

美濃焼タイルへの愛にあふれた言葉に、心があたたまります。
成形した後は一晩かけてゆっくりと自然乾燥させるなど、お客様の手元に届くまでに、全部で15 以上の工程を経て、じっくりと時間をかけて作られています。


12色のご紹介

浅葱色(あさぎいろ)
涼しさと芯の強さを感じる色に仕上がりました。
白いシャツや、Tシャツに合わせるととても映える一色です。

曙色(あけぼのいろ)
柔らかく優しい印象の一色です。
溶け込むような印象ですが、ゴールドの縁が特別感を与えてくれます。

藤色(ふじいろ)
静寂な中に知性と奥深さを感じる一色です。
和装洋装どちらにも合わせられるよう仕上げました。

臙脂色(えんじいろ)
ゴールドと合わせることでエレガントに仕上げました。
重厚感を感じる一色です。

紺青色(こんじょういろ)
色濃い青が神秘的な雰囲気を演出してくれます。
黒やグレーなど落ち着きのある服装にもおすすめです。

白雪色(しらゆきいろ)
清く純粋さを感じる一色です。
シルバーの縁がより純白さを演出します。

露草色(つゆくさいろ)
潤いを感じる一色です。
より涼しく爽やかに演出してくれます。

向日葵色(ひまわりいろ)
ビタミンカラーでパワーを感じる一色です。
派手すぎずちょうどいいグラデーションに仕上げました。

紅梅色(こうばいいろ)
可愛らしく気分が上がる一色です。
グラデーションでよりナチュラルに仕上げました。

紅葉色(もみじいろ)
紅のグラデーションが美しい一色です。
耳元から晴れやかに明るく演出してくれます。

若竹色(わかたけいろ)
包まれるような優しさを演出してくれます。
綿やブラウスと合わせたくなる一色です。

葉緑色(ようりょくしょく)
モダンな雰囲気を演出してくれます。
ワンピースや和装にもおすすめです。
開発者のお気に入り
「浅葱色(あさぎいろ)」
この色は、無難な色ではないかもしれませんが、一目見てときめいた色です。
ちょっと挑戦にはなりますが、つけるだけで気分が上がって心が豊かになりそうです。
なにかと似合う色を選びがちですが、思いきって、ご自身がときめく色を選んでほしいです。
きっと、選んだ色に合わせたコーディネートを楽しむうちに、いつの間にか似合っているはずです。
「曙色(あけぼのいろ)」
「曙」と聞くと、思い出されるのは『枕草子』の春の冒頭。
靄がかかったような仄かさの中に、空を染めゆく朝陽のあたたかみが感じられます。
一日の始まりをやわらかく包み込んでくれる、優しい色みです。
お守りのように、身につけたくなるひとひらです。
手にしたときに、京都で見た紅葉や、ふと見上げた冬の夜空のように、お客様の心に宿る四季の美しい記憶や情景を思い出すきっかけとなり、温かい気持ちに包まれるような、そんな「四季のひとひら」でありたいと願っています。
この「四季のひとひら」が、お客様の日々に彩りと温かさをもたらすことを心より願っております。