美しいタイルの生まれる工房へ。
多治見の街を訪れるとき、まっさきに思い浮かべたのが「七窯社(ななようしゃ)」さんでした。暦生活でもおなじみの、あの美しいタイルアクセサリーが生まれる場所を、この目で見てみたい。そんな思いとともに、お店と工房を訪ねました。

第3回「七窯社の工房見学記」






心あたたかなお店、七窯社(ななようしゃ)さん
多治見駅で『キン肉マン』の「タイルマン」を見たあと、七窯社の鈴木社長が駅まで迎えに来てくれました。この日は本当に天気のいい日で、日差しも強かったのでとてもありがたかったです。親しみやすい人柄の方で、工房に向かう途中も多治見についていろいろと教えていただきました。七窯社はお店と工房が隣同士に並んでおり、まずはお店の方へ。スタッフの方があたたかい笑顔で迎えてくださり、その雰囲気にホッと緊張がほぐれていきました。
店内には工房で生み出されたたくさんのアクセサリーが並べてあり、静かに語りかけてくるようでした。飾りすぎず、けれど洗練された佇まい。手にとると、どれも優しく手に馴染んで、「ああ、これが日々の暮らしに寄り添うプロダクト」なんだなと実感します。普段から暦生活でも取り扱いのあるアクセサリーを見つけると、なんだか嬉しくなりました。ひとつひとつに込められた手仕事の温度が、お店の空間にじんわりとあたたかく広がっていました。






















タイルが作り出される工房へ
ひととおり挨拶を済ませ、荷物を置いたあとはいよいよ工房へ。普段はなかなか見ることのできない工房の奥まで、見せていただくことになりました。そして、今回は特別に、ある新しいプロダクトの制作現場も。初めて見るものばかりで、期待に胸が高鳴ります。
工房にはたくさんのタイルの素地が並び、釉薬のかけ方や焼成の様子など、製品になるまでの工程が静かに進められています。七窯社のルーツは「タイルづくり」にあり、かつてこの町で盛んだった美濃焼タイルの文化を今に受け継ぐ工房として、日々の仕事が積み重ねられています。大きな機械もあれば、手でそっと釉薬をすくう繊細な工程もあり、職人さんたちの眼差しは真剣そのもの。鈴木社長には、ひとつひとつ丁寧にタイル作りのことを教えていただきました。
自然光が入る工房はどこか厳かな雰囲気もあり、歴史の重みのようなものを感じました。印象的だったのが手洗い場のタイル。すごくかわいらしくて、左右の緑の釉薬の色がとても綺麗でした。懐かしいのに、なぜか新しくも感じる、素敵な工房でした。

















七窯社×暦生活の新商品「四季のひとひら」
そして、ここからは少し特別な時間。現在、七窯社さんと暦生活は、新しい商品である「四季のひとひら」を共同で制作しています。美しい日本の伝統色を身に纏う、ピアスとイヤリング。詳しい内容は次回の第4回でお話しできればと思いますが、この日、その制作現場を特別に見せていただきました。
無機質な土の色から、艶やかな12色の自然の色に変化していく。釉薬のかけ方ひとつにも、職人さんの経験と感覚が宿っていました。見ているこちらまで息をのむような、静かな緊張感と、美しい一瞬の積み重ね。ものづくりの現場にしか流れない豊かな時間が、とても心地よく感じました。






作り手の言葉、ものづくりの未来
最後に、工房の見学を終えて、社長さんとお話をさせていただきました。
印象に残ったのは、こんな言葉でした。
「自分が欲しいと思えるものか? 自分が愛せるか? それに自分がちゃんとお金を払うか?」
ものを「つくる」ことと、「買う」こと。そのどちらもを大切にしているからこそ、七窯社の商品には、まっすぐな誠実さがあるのだと感じました。
また、「作り手も歳を重ね、使い手も一緒に歳を重ねていけるようなものづくりがいい」と語られたことも、とても心に残りました。
年齢や流行に左右されない、ずっとずっと愛されるものを目指して。その姿勢は、「四季のひとひら」の中にも、そっと込められているような気がします。もうすぐお披露目する新しい商品を七窯社さんと作ることができたことを、とても嬉しく、誇らしく思います。
お土産の「おすそわけ」
多治見の伝統的な米菓「たじみあられ」
今回のそぞろ旅のお土産に、「たじみあられ」を買って帰りました。たじみあられは、岐阜県多治見市で作られている伝統的な米菓。その中でも、「村瀬のたじみあられ」さんのたじみあられを選びました。一般的なもち米ではなくうるち米を使うことで、他にはない軽い食感を生み出しています。

この「たじみあられ」を、少しだけ「おすそわけ」できればと思います。参加方法を下に書かせていただきましたので、ぜひご参加ください。
「おすそわけ」の参加方法
- 暦生活の公式X(@543life)をフォローしてください。
- この記事を読み、感想をXでポスト。その際、ハッシュタグ「#暦生活のそぞろ旅」を付けてください 。
- 2025年6月10日〜7月10日までにポストいただいた方の中から、抽選で10名様に「たじみあられ」をおすそわけ(プレゼント)いたします。
- 抽選により当選された方には暦生活の公式X(@543life)からダイレクトメッセージをお送りいたします。
当選された方には、商品発送のため、以下のフォーム(暦生活公式サイトの新規会員登録)よりご入力をお願いさせていただきます。(ダイレクトメッセージでもご案内いたします)
※商品の代金や送料は全て当社が負担いたします
※「たじみあられ」の賞味期限は2025年11月10日になります
そぞろ旅〜岐阜県多治見市の旅
岐阜県多治見市・七窯社のおすすめ商品
七窯社(ななようしゃ)さんのアクセサリーを少しだけご紹介します。詳しくはそれぞれのリンク先からぜひご覧ください。
釉薬の表情が美しいペンダント「とろり」
七窯社ならではの技術で、一点一点丁寧に仕上げられた陶器製のアクセサリー。釉薬がトロッと溶けた美しさや、混ざり合う揺らぎ。そんなアトリエでしか味わうことのできない感動を、アクセサリーに閉じ込めました。

耳元を上品に彩る青い輝き
「青星」と名付けられた深い青色は、静かな夜の空のようにも、遥か彼方の宇宙のようにも感じられます。金具部分はゴールドで、釉薬のきらめきをより際立たせてくれます。

自然の中に溶け込むようなペンダント「海」
まるで深い海の世界を映し出したようなペンダント。美濃焼の産地、岐阜県多治見市にある七窯社と、陶芸作家 梅澤 真那さんのコラボ商品です。