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紅白歌合戦

暦とならわし 2021.12.30

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おはようございます、こんにちは。エッセイストの藤田華子です。
今年も、残すところあと1日。
みなさんにとっての大晦日が、2021年を締めくくる良い日になりますように。

今日の暦のお話は、年末の気分が高まる「NHK紅白歌合戦」、通称「紅白」についてです。

先日カフェで隣に座ったご婦人が「私は、紅白歌合戦を第1回目から欠かさず聴いてきたの」とおっしゃっていて驚きました。
1951年に始まり、今年で72回目を迎えるご長寿番組。
番組が始まってから一度も延期や中止はないそうで、2017年12月31日には「最長寿年度テレビ音楽コンペティション(一国内)」としてギネス世界記録に認定されました。

第1、2回のNHK紅白歌合戦は、テレビ放送が開始されていなかったため、ラジオのみの放送でした。大晦日ではなく1月2日、3日に放送されていて、1953年12月31日に放送された第4回目が、初めてのテレビ放送だったそうです。
その年に活躍したお茶の間の人気者が集まり、女性アーティストを紅組、男性アーティストを白組とし、対抗形式でショーを披露します。

男女混合両組の割り振りは、メインボーカルの性別が原則だとご存じでしたか?そのため、バンドやグループの構成によって、紅白どちらの組からも出場したアーティストもいるんです。

ですが、時代は変わりつつあります。今年の紅白は「多様な価値観」を認め合おうという想いを込めて、紅と白がはっきりと分かれた2色構成だった番組ロゴが、徐々に白に変わっていくグラデーションのデザインに変更されました。また、2021年の番組テーマに掲げられた言葉は、「Colorful~カラフル~」。公式HPにはこのように書かれています。

去年から続く新型コロナのために、わたしたちの日常の暮らしは変わりました。
なんとなく彩りの欠けた日々や景色が、当たり前のことになってしまいました。
そんな時代だからこそ、2021年最後の夜は世の中を少しでも「カラフル」に彩りたい、わたしたちはそうした思いを込めて、紅白をお届けします。

そして「カラフル」には、多様な価値観を認め合おうという思いも込められています。
あらゆる色が集い、重なり合い、称え合い、素敵な大みそかを彩る。それが今年の紅白です。

いろいろあったこの1年。みんながんばったこの1年。
だからこそ1年の最後は、みんなで手を取り合い、素敵な歌とともに希望に満ちた2022年に向かって…日本全国津々浦々、大みそかの夜をカラフルに!

1年に感謝し、新年を祝うという伝統を守りながら、グラデーションのように変わる時代に寄り添い、変化してきた「NHK紅白歌合戦」。
新たな年への願いを込めて、今年もお茶の間で愉しみたいと思います。

みなさまが、素敵な新年を迎えられますように。

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藤田華子

ライター・編集者
那須出身、東京在住。一年を通して「◯◯日和」を満喫することに幸せを感じますが、とくに服が軽い夏は気分がいいです。ふだんは本と将棋、銭湯と生き物を愛する編集者。ベリーダンサーのときは別の名です。

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