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神無月と神在月

暦とならわし 2022.10.25

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こんにちは。巫女ライターの紺野うみです。

日本の暦で、10月は神無月(かんなづき)。
「神無月」と書く由来には諸説あり、もともとは神様に収穫した五穀を捧げて感謝のお祭りを行う季節だったことから、「かむなづき=神の月」の意味から来ていると言われています。

さらに、もうひとつ別のお話もあり、それは文字通り全国の神社から「神様がご不在になる月」というところから来ています。

もちろん「神様がご不在になる」と言っても、どこにも居られなくなってしまうということではありません。実は同じ頃、島根県の出雲が「神在月(かみありづき)」になっているのを、皆様はご存知でしょうか。

そう――。八百万の神々の多くは、この月に行われる「神在祭」のために、全国各地から「出雲大社(いずもおおやしろ)」に集まっていらっしゃるのです。

現代の人間社会風に言い換えてみるなら、「神様の出雲出張」といったところでしょうか。では、集まった神様たちは、いったい何をなさっているのでしょう?

人間の世界でも、何か物事を決めるために多くの人が顔を合わせて、互いにアイディアを出し合いながら話し合う「会議」があります。

「神在月」というお祭りの期間には、神様たちの間でも年に一度の神様会議――「神議(かむはかり)」というものが行われていると伝えられています。

出雲大社に主祭神としてお祀りされているのは、「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」という神様です。

「古事記」や「日本書紀」など、日本の神話の中にも頻繁に登場する大国主大神は、七福神のひとり「だいこくさま(大国様・大黒天)」の名前でも広く親しまれています。

その他にも多くの神名や御神徳があるのですが、中でも「縁結びの神様」としてはとても有名ですね。

そんな神様のお社で行われる会議ですから、神議の内容は「ご縁結び」の相談であると言われています。

各地の神々が集い、「あの人とこの人のご縁を結ぶと良いのではなかろうか?」「この人にはこんな出会いが必要なのだけれど、どこかに相応しい人はいないだろうか?」などと、会議しているのだとしたら……。なんとも夢があって、わくわくする素敵なお話ですよね。

「神在祭」は旧暦の10月――つまり、現代の新暦で言えば11月頃に行われます。

出雲では、旧暦の10月10日夜に「神迎神事・神迎祭」として全国の神々をお迎えした後、翌日から7日間にわたって「神在祭」が斎行される大きなお祭り。

この期間中は、連日さまざまな神事が斎行され、毎年多くの人も出雲大社に訪れる一大イベントです。

日本全国の「神無月」と、出雲の「神在月」

この二つの言葉について知ると、神様たちが人々の幸せを想ってくださっている姿が想像できるような気がして、なんだか心がほんのり温かくなりませんか?

世の中が明るく発展し、誰もが必要な出会いを通じて幸せに生きてゆけるように……。

神様たちはいつだって、私たちの知らぬところで、たくさんの人の「縁」を見極めては結んでくださっているのかもしれません。

写真提供:紺野うみ

どんなご縁にも、きっと「理由」はあります。

自分と結ばれたご縁について一つひとつを丁寧に受け止めて、日々を大切に生きていきたいものです。

写真提供:紺野うみ
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紺野うみ

巫女ライター・神職見習い
東京出身、東京在住。好きな季節は、春。生き物たちが元気に動き出す、希望の季節。好きなことは、ものを書くこと、神社めぐり、自然散策。専門分野は神社・神道・生き方・心・自己分析に関する執筆活動。平日はライター、休日は巫女として神社で奉職中。

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