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初日の出

暦とならわし 2025.01.01

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こんにちは。巫女ライターの紺野うみです。

明けましておめでとうございます。今年も無事、私たちのところに新しい年の始まりがやってきました。

元日の朝と言えば、どこかで初日の出を拝まれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「初日の出」とは言わずもがな、元日の朝に太陽が地平線や水平線から顔を出して昇り始める、そのひとときのことを指します。
この国では初日の出を拝むことが大変おめでたいこととされて、その一年の幸福を祈る風習として受け継がれてきました。
その年の幸福や豊かな実りを司る新年の神様「歳神様(年神様)」は、この初日の出と共に現れると伝えられていることから、それを直接お迎えするという意味が込められています。

このならわしの由来は、もともと平安時代初期の頃から続けられてきた、元日に天皇が天地・四方(東西南北)の神霊を拝する「四方拝」という儀式が、江戸時代に庶民の間で広まったものであると言われています。
さらに明治時代の頃になると、見晴らしの良い高台や海岸、山の頂上などの特別な場所に足を運んで初日の出を拝む人が増えていきます。

山に登って拝む日の出のことを指して「ご来光」という言葉もありますが、これはお釈迦様が現れるときに背後から指すまばゆい光のことで、朝日の神々しい姿をそのように表現して使われています。
歳神様が神道であるのに対してお釈迦様は仏教ですが、いずれにしても日本人が神秘を感じる宗教観において、初日の出を拝む風習は特に身近な文化だということですね。

さらに神道のお話を付け加えますと、日本には「八百万(やおよろず=数え切れないほど)の神々」がいると言われていますが、中でも伊勢の神宮にお祀りされている「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」という神様は、日本全体をお守りくださる総氏神(そううじがみ)であり、太陽を象徴する女神さまです。

つまり、この国に生きる私たちは、総じて太陽の女神さまに見守られながら暮らしているということ。
誰の元にも朝は等しく訪れ、その太陽が授けてくれる恩恵は計り知れません。
そんなありがたい存在である太陽を、一年の始まりに拝み、その光を浴びながら一年間の幸福と健康を祈ることは、特別なひとときであるに違いありません。

今年一年も、誰もが毎日繰り返し昇る朝日を浴びながら、元気に幸福な日々を過ごすことができますように。
皆様も、一年の始まりの一日を過ごしながら、神仏様にお祈りしてみてくださいね。

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紺野うみ

巫女ライター・神職見習い
東京出身、東京在住。好きな季節は、春。生き物たちが元気に動き出す、希望の季節。好きなことは、ものを書くこと、神社めぐり、自然散策。専門分野は神社・神道・生き方・心・自己分析に関する執筆活動。平日はライター、休日は巫女として神社で奉職中。

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