こんにちは。星空案内人の木原です。
“歳をとるごとに、時の流れを早く感じる“という不思議な現象。
本当にその通りだなぁと実感させられる年末がやってきました。どれだけ便利になった世の中でも、地球がもたらす暦の中で暮らしている以上は、時の流れにはあらがえないな、と星空を見上げながらもの思いにふけり、年末の忙しさから目を背けたりしています。
冬になって日が短くなり、18時頃には星がもう見え始めています。東の空に目を向けると、ひときわ明るく輝く1つの星を見つけることができます。その星の名前はカペラ。他の冬の星たちも我先にと宙高く輝く中、綺麗なクリーム色が目を惹く星です。
カペラを見つけたら、その周りの星を結んで五角形の星座を作ることができます。この星座の名前はぎょしゃ座。将棋の駒のような形をしていて、とても探しやすい星座です。日本では、地域によって「五角星」や「五つ星」と呼ばれています。カペラを先頭にぎょしゃ座が東の空で見え始めたら、冬の星座の季節が始まったのだな、と感じさせてくれる星座でもあります。
ぎょしゃ座のカペラにはラテン語で「牝(めす)の子ヤギ」という意味があります。この子ヤギを抱えているのは、ぎょしゃ座のモデルである古代アテネの王エリクトニウスです。“ぎょしゃ”とは、馬車を操る人のこと。エリクトニウスは生まれつき足が不自由で歩くことさえできませんでした。そこで、体を馬車に固定し、普段の暮らしはもちろん、戦場でも自由に馬車を操り多くの功績を残した勇敢な王様でした。その勇気を称えられ、ぎょしゃ座になったと伝えられています。
では、馬車に乗る王様がなぜ子ヤギを抱えているのでしょうか。実は、はっきりとした理由は分かっていません。一説には、ギリシャ神話に出てくる全能の神ゼウスが生まれて間もない頃にヤギの乳を飲んで育ったという神話から、幸運をもたらすシンボルとしてヤギが描かれたのではないか、といわれています。
まさしく幸運をもたらしてくれそうな綺麗な黄色で輝くカペラ。実は、カペラは単独の星ではなく、2つの星で構成されている“連星”というタイプの星です。連星とは、2つ以上の星がお互いの周りを回っている天体のこと。私たちの目には1つの星にしか見えないのに、本当は2つの星があるなんて不思議ですね。あの美しい輝きは2つの星が協力しあって地球に届けてくれているのです。
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