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弓張月ゆみはりづき

月と星 2026.09.19

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こんにちは。巫女ライターの紺野うみです。

見上げれば変わることなく空にあり続ける月ですが、これほど多様な姿を見せてくれる天体は他にないのではないでしょうか。
ある時は青白く輝き、黄金色に見える時もあれば、赤みがかった色の時もあります。また、形も満月から半月、そして三日月……実にさまざま。大きさだって、いつも同じに見えるわけではありません。
変幻自在だからこそ、夜の闇を照らし出す月の呼び名は、無数に生まれてきたのでしょう。

今回ご紹介するのは「弓張月(ゆみはりづき)」という名前が付けられた、月の姿。
秋(仲秋)の季語としても使われ、愛されています。
名前の通り、まるで弦を張った弓のような形の半月で「弦月(げんげつ)」と呼ばれることも。
新月から数えると7~8日目頃、月の満ち欠けにおける正式な名称としては、旧暦8月に見られる「上弦の月」にあたります。
右側半分が光って見える、満月に向かって満ちてゆく途中の姿ですね。

そういえば、変幻自在の雲や月は、人に「〇〇に見える」と例えられることが多い気がします。
雲だったら、お腹が空いている時には食べ物の形に見えたり、自分の好きな動物の形に見えたりすることもあります。きっと、形が決まっていないものは、自分の気持ちに寄り添った何かを映し出してくれるのかもしれないなぁと思うのです。
月も、私たちの心と、とても近い距離にいてくれるような気がしてなりません。
寂しい時や哀しい時に見上げると、なんだか励まされているように思えたり、うれしい時にはニコニコと、静かに話を聞いてくれているような気持ちになったり。
闇夜に浮かぶ月を見上げつつ、胸の内で対話する時は、静かにひとりきりでいることが多いからでしょうか。気が付けば、じっとその姿を見ながら、思いを巡らせているのです。

上弦の弓張月は、これから満月へと満ちてゆく月。
「これから、きっと満ちてゆくよ」「もうすぐ、いいことがあるよ」と、こっそり教えてくれているようにも思えます。
月は、私たちの心を映し出す鏡のような存在でもあるのかもしれません。
今日の月を見上げて、あなたはどんなことを感じましたか?
そっと心の中を覗いてみるように、月を見上げてみてはいかがでしょうか。

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紺野うみ

巫女ライター・神職見習い
東京出身、東京在住。好きな季節は、春。生き物たちが元気に動き出す、希望の季節。好きなことは、ものを書くこと、神社めぐり、自然散策。専門分野は神社・神道・生き方・心・自己分析に関する執筆活動。平日はライター、休日は巫女として神社で奉職中。

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