こんにちは。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「玄鳥至(つばめきたる)」についてのお話です。
今年も、いよいよツバメがやってくる季節になりました。
近所の本屋さんの軒下に巣を作り、元気に飛び交っている姿を見るのが、ここ数年春の楽しみになっています。今年の春はなんだか落ち着きませんが、ツバメはいつも通り来てくれるかな…。
七十二候の「玄鳥至(つばめきたる)」は、冬の間を南の島で過ごしたツバメが数千キロもの旅をして、日本にやってくるころ。毎年4月4日から4月8日ごろになります。日本へは夏鳥としてやってきますが、秋になるとまたあたたかい南へ飛んでいきます。
ツバメが去っていくころも、「玄鳥去(つばめさる)」という七十二候があります。ツバメが来るころと、去るころ。昔の人はその両方に名前を付けたのですね。ツバメのこと、すごく好きだったんだろうな。
昔は、ツバメがどこからやってくるのか分からず、海の彼方にあるとされた常世国(とこよのくに)からやってくるという言い伝えがあったそうです。春の使いとして、たくさんの人に愛されてきたツバメには別名も多く、玄鳥(げんちょう)、天女(つばくらめ)、乙鳥(つばくら)などさまざまな呼び名があります。
ツバメは、日本へやってきてしばらくすると、泥や枯れ草などを運び、人家やお店の軒下などにお椀型の巣を作ります。昔から、ツバメが巣をつくるとその家に幸せが訪れるといわれ、大事にされてきました。
また、ツバメは農作物を食べず、害虫を食べてくれる益鳥としても知られています。
飛んでいる虫を飛びながら捕まえ、水も飛びながら飲むのだとか。なんだかかっこいいですね。
ツバメは日本にいる間に子どもを産み育てますが、雛は親鳥から毎日虫を運んでもらい、すくすく成長します。卵からかえって20日ぐらいで巣立ちを迎え、広い空へ飛び出します。若いツバメは飛び方もまだまだぎこちなくフラフラと不安定ですが、夏にはびゅんびゅんと矢のように飛び交います。
ツバメは、昔から日本人にとって身近な鳥。街を歩いていてツバメの巣を見つけるとなんだか嬉しくなりますが、親鳥が危険に思ったり、環境が変化したりすると、巣を捨ててどこかに行ってしまうことも。あまり近づき過ぎず、適度な距離で見守ることが大切なのかもしれません。
翌年、春になるとまた同じ巣を使うツバメもいますが、「長旅ご苦労様」と、つい声をかけたくなりますね。
※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。
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