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大暑たいしょ

二十四節気と七十二候 2020.07.22

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こんにちは。暦生活編集部です。
今日は二十四節気の「大暑(たいしょ)」についてのお話です。

あらかじめ予定していたかのようにいっせーのーで!とセミが鳴き始め、一気に夏らしくなってきました。そろそろ梅雨も明けそうですね。日差しも強く、自然界はいよいよ準備万端!夏よ来い!という感じです。
そして頃合いを見計らったかのように、二十四節気は今日から「大暑(たいしょ)」になりました。その字からも感じられるように、1年でいちばん暑さが厳しいころです。

大暑はうだるような暑さがつづきますが、昔の人は自然の中に涼を見出し、暮らしの中に取り入れてきました。風鈴の音色に涼やかな風を感じたり、川に船を浮かべ夜風を楽しんだりする屋形船などの納涼文化は、長い年月をかけて人々に受け継がれ、今に継承されています。土用の丑の日に鰻などをいただくのも、夏を乗り切るための昔ながらの食養生のならわしです。

「涼をいただく」という言葉がありますが、今年の夏はいつも以上に、心おだやかに自然の中に涼を求めてみるのもいいかもしれません。いつもとは違う、夏の一面に気づくのではないでしょうか。今日は少しだけ、「涼をいただくならわし」をご紹介させていただきたいと思います。

まずは「打ち水」。比較的身近に見かけるならわしではないでしょうか。道に水をまいて土ぼこりを防ぎ、気化熱により地面の熱を大気中に逃す江戸時代から伝わる暮らしの知恵です。実際に1〜2度下がることが観測されており、気軽にできる点も素晴らしいですね。打ち水には「清める」という意味もあり、ひと昔前は門前に打ち水をし、お客様を迎えるのが心遣いとされていました。

続いて「金魚」。夏祭りには金魚すくいが定番ですね。金魚鉢のなかを泳ぐ金魚を愛でるのも、夏の楽しみのひとつです。見ているだけで涼やかな気持ちにしてくれます。江戸時代では玉の形のガラス器に金魚を入れて、風鈴と同じように軒先に吊るして楽しむ「金魚玉」が流行していたのだとか。

「浴衣(ゆかた)」。これも外せませんね。夏祭りの風物詩でもある浴衣は、もともと平安時代、入浴中や湯上りに着た湯帷子(ゆかたびら)という麻でできた単(ひとえ)でした。のちの江戸時代に「浴衣(ゆかた)」と呼ばれ、広く庶民にも愛されるようになりました。様々な色、デザインの浴衣が登場し、明治時代には夏の普段着として定着しました。

子どものころの思い出といえば、夏休みの楽しかった記憶がまっさきに浮かんできます。夏は1年のなかでも、特に心に残る行事や景色が多いのかもしれません。いつもなら、ビアガーデンでキンキンに冷えたビールを飲み、仲間たちと楽しい時間を過ごす、そんな予定も入れられそうですが、今年はもう少し、我慢が必要なようです。その分、いつもとは違う夏を過ごし、思い出づくりをしていけたらいいなと思います。

※二十四節気(にじゅうしせっき)は、日本の1年を24等分し、立春からはじまり大寒で締めくくられる、約15日ごとに移ろう細やかな季節です。

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暦生活編集部

日本の季節を楽しむ暮らし「暦生活」。暮らしのなかにある、季節の行事や旬のものを学びながら、毎日お届けしています。日常の季節感を切り取る #暦生活写真部 での投稿も募集中。暦生活の輪を少しずつ広げていきたいと思います。

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