こんにちは。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「山茶始開(つばきはじめてひらく)」についてのお話です。
最近は、日が沈むのがとてもはやくなってきました。ちょっと日が傾いてきたなあと思うと、すぐに空が暗くなっていきます。季節は歩を緩めることなく、足早に進んでいくように感じますね。草木は次第にその色を失っていきますが、その中でぽっと灯るように、華やかな花が咲くことも。
七十二候は、新しく「山茶始開(つばきはじめてひらく)」を迎えます。
読みは「つばき」とありますが、ここではツバキ科のサザンカのこと。ツバキとサザンカは同じツバキ科の花ですが、サザンカは冬のはじめに先駆けて花を咲かせます。
「山茶始開(つばきはじめてひらく)」は、毎年11月7日から11月11日に訪れる短い季節。冬のはじまりを、鮮やかに彩ってくれる七十二候です。深緑の葉の中にサザンカの赤い花を見つけると、急に冬の訪れを感じます。家から駅まで向かう道に、サザンカを植えているお家の前を通るのですが、毎朝少しずつ花が咲くのを毎年楽しみにしています。
サザンカといえば思い出すのは、
さざんか さざんか 咲いた道
たき火だ たき火だ 落葉たき
あたろうか あたろうよ
しもやけ おててが もうかゆい
童謡「たきび」の2番の歌詞。サザンカの花を見ると、つい口ずさんでしまいます。きっと、誰もが一度は耳にしたことのあるこの歌。サザンカを見ると、懐かしい思い出が蘇りますね。
真冬にも花を咲かせることから、寺院などの庭木などにも用いられることの多いサザンカ。
日本の冬景色に、なくてはならない大切な花ですね。
もう少しして、普段見ているサザンカが花開いたら、「今年もよろしく。」と写真を撮りたいなと思います。
※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。
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