こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。
日に日に暑さが増す今日この頃。いよいよ夏がやってきました。何をするにもなんだかだるくてやる気が出ない…気分転換にすっきりとした気分を味わいたい!そんな時に食べたくなるのが夏の定番、水ようかんです。
今では夏の風物詩ともいえる水ようかんですが、実はもともとはおせち料理のひとつで、冬に食べられていました。その名残として、福井県では今でも冬に水ようかんを食べる習慣が残っています。
「え、寒い時期に冷たいもの…?」と思ってしまいましたが、冬にコタツで食べるアイスがなんだかとてもおいしく感じられるように、寒い時期の水ようかんもきっと季節を感じられるものなんだろうな。福井では、冬の時期にしか食べられない水ようかんがあるので、今年の冬こそは福井に行ってみたい…!!
今では水ようかんが大好きな私ですが、実はちょっとだけ苦い思い出があります。小学生の頃、夏の終わりがけ、時期をすぎたお中元用の水ようかんのセットを買ってきた父。きっとちょっとお買い得だったんだろうな。箱いっぱいに敷き詰められた水ようかん。夜ご飯が終わって、冷蔵庫から取り出した水ようかんを食べた時、なんだか甘ったるくて、でもあずきの味はあんまりしなくて、水ようかんはおいしくない…正直苦手な存在でした。
大人になって、和菓子屋さんにピシッと四角く切られた水ようかんや竹の筒に入った水ようかんが並んでいるのをみた時、それまでプラスチック容器に入った姿しかみたことがなかった私は、本当にこれが水ようかんなの?と目を疑いました。近くの和菓子屋さんには水ようかんはあまり売られておらず、本物の水ようかんに出会うまでにほんのちょっと時間がかかってしまいました。
薄紫の美しいあずきの色、口の中でトロッととろける食感や、あっさりとしたあんこのやさしい甘さ。本物の水ようかんのあまりのおいしさに、和菓子屋さんの作る和菓子のおいしさを改めて実感した瞬間でした。あんこが苦手という人にも、本物のおいしいあんこを食べることで和菓子の魅力はきっと伝わる、と思った大事な思い出です。
まだまだ暑い日々が続きそうですが、おいしい水ようかんとともに、夏を元気に乗り切りたいですね。
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