こんにちは、和菓子女子のせせなおこです。
少し汗ばむ初夏の陽気。
「今年も夏がやってくるぞ〜!!」
と私は気合を入れる意味も込めて、この時期にあんみつを食べることにしています。


私が初めてあんみつに感動したのは、実は甘味屋さんではなく喫茶店でのこと。正直それまではあんみつ…というより寒天があまり得意ではなく、甘味屋さんにいっても、ぜんざいやパフェなど、あずきメインのものを注文していました。
お散歩の休憩がてら見つけた小さな喫茶店。カラン。とドアを開けると、そこにはザ・昭和な雰囲気が漂っていました。和菓子が大好きな私ですが、昭和レトロな喫茶店も大好きです。
「空いてる席にどうぞ〜!今日は暑いわね〜」
と、笑顔がやさしいお母さんがメニューとお水を持ってきてくれます。
何にしようかなとメニューを開こうとしたその時、斜め前に座っているダンディなおじさんのところに運ばれてきたあんみつ。
あんみつを頬張るおじさんの姿はシュッとしていて、それでいてどこか優しくて。あまりのかっこよさに
と何のためらいもなく注文しました。
そういえば、お気に入りの小説にもあんみつを食べるシーンがあったな。その物語に出てきたおじさんと雰囲気が似ているのかも。喫茶店の雰囲気とそのおじさんの存在に、物語の中に迷い込んだような体験でした。
そして運ばれてきたのは宝石箱のようなあんみつ。艶めくあんこにカラフルなフルーツ。今まで食べた寒天は何だったの?と思うほどなめらかな寒天にからまるのは、ほどよい甘さの黒みつ。その喫茶店で食べたあんみつがあまりにもおいしくて、お散歩に疲れた時や夏を感じるようになると、あんみつを食べるのが私の中の定番になりました。

あんみつが生まれたのは1930年。銀座若松という甘味屋さんで「もっと甘いものが食べたい!」というお客さんの声に応えて、その時すでにあったみつ豆にこしあんをのせることで誕生した夢のようなスイーツです。
いつの時も、甘いものが好き!キラキラしたものが食べたい!という思いは一緒なんだな、とあんみつから通じ合えた気がしてちょっと嬉しくなってしまいました。
お店で食べるあんみつはもちろん、最近はお取り寄せできるものも増えてきました。暑い日はあんみつを片手に気分転換してみてはいかがでしょうか。


「仙霊茶×暦生活」新茶をお届けします。
春のすべての「気」が満ちているこの時期に摘まれた新茶には生命力があるとされ、飲むと「長寿」や「無病息災」で過ごせる縁起物ともいわれています。今回、暦生活では兵庫県神河町でお茶園を営まれている「仙霊茶(せんれいちゃ)」さんの“新茶”をお届けいたします。
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