こんにちは、こんばんは。
ライターの栗田真希です。
一年でもっとも寒さが厳しくなるのが、一月から二月にかけて。二十四節気のなかでも冬を締めくくる「小寒」と「大寒」のころです。凍える季節は、美しい氷柱(つらら)が見られる時期でもあります。
水がしたたるときに凍って、棒状に垂れ下がったものを氷柱といいます。みなさんはお住まいの地域で見ることはありますか? わたしは旅先でしか目にしたことがありません。どんな地域にあらわれるのでしょう。
北国であればどこでも見られるイメージがありますが、じつは大きく垂れ下がった氷柱が見られるのは寒暖差がある地域。氷柱ができるためには、雪が溶ける程度の日中のあたたかさと、氷点下になる夜の寒さの両方が必要になるからです。溶けたり凍ったりを繰り返しながら、氷柱は長く太くなっていきます。
陽の光を浴びて表面が溶け、つやつやと輝く氷柱は、なんともいえない美しさがあります。わたしの住む長崎では昔、方言で「びーどろ」と呼んでいたそうです。硝子にたとえて、輝きを表現していたのですね。
東北地方では、その神秘的ともいえる美しさから「氷柱女」の民話が伝わっています。ストーリーは、こんな感じです。
ある独身の男性が、自分の家の軒下に垂れ下がったつららを見ながら「ああ、この氷柱のように美しい妻がほしいなあ」と嘆いていると、その願い通りの美しい女性が現れ、妻にしてほしいと告げる。この女性は氷柱の化身だったのだが……。
この先のラストは、地域によっても異なります。けっこう怖い結末のものもあります。民話に反映されているように、氷柱は美しいですが、ナイフのように鋭利。目を奪われて近づきたくなりますが、距離をとって安全に眺めてくださいね。
栗田真希
ライター
横浜出身。現在は東京、丸ノ内線の終着駅である方南町でのほほんと暮らす。桜をはじめとした花々や山菜が芽吹く春が好き。カメラを持ってお出かけするのが趣味。OL、コピーライターを経て現在はおもにライターとして活動中。2015年準朝日広告賞受賞、フォトマスター検定準一級の資格を持つ。
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