こんにちは、昆虫写真家の村松です。
昆虫の写真を撮影し、その魅力を紹介するWebメディア「ムシミル」の運営をしたりしています。ムシミルで検索してみてください。
今回はちょっと変わったクワガタムシのオニクワガタを紹介します。
有名で身近なクワガタムシには、ノコギリクワガタ、コクワガタ、ミヤマクワガタ、オオクワガタなどがいます。
名前を聞けば、アゴの形が思い浮かぶものも多いのではないでしょうか?
ちなみに、カブトムシのオスは頭部から立派な突起がのびているのでツノと呼びます。
クワガタムシはツノではありません。よく見れば、頭部とは別のパーツになっていますし、挟んだりするのに動かすこともできます。これは、ツノではなくアゴが発達したものなんですね。
オニクワガタはちょっと変わったアゴの形をしています。
オスでも少し小ぶりなアゴで、上に反り返って二股に分かれています。
ツノじゃないと言ったばかりですが、このアゴの形が鬼の角のように見えたことからオニクワガタと名付けられています。
クワガタの中では小ぶりな種類ですが、アゴの形が他の種類と雰囲気が違うのがチャームポイントですね。
こんなにかわいいクワガタムシなのに知っている人が少ないのはなぜでしょう。
樹液にはやってこないなどの条件もありますが、標高のあるブナ帯などに生息しているため、公園などで探しても見つからないクワガタムシなんです。
ですから、出会えた時はとても嬉しかったです!
住んでいる場所が人の生活圏から離れていることもありますが、生態に関してはまだ未知の部分が多いクワガタムシです。
他に似た種類もいますが日本固有種で、日本にしか生息しないクワガタムシなんですよ。
海外に目を向ければオニクワガタに近い種類のものもたくさんいます。
その中でも面白いのが、金ピカに光るクワガタムシがいるんです。
名前も「オウゴンオニクワガタ」!
まさに金ピカに光る黄金のクワガタムシです。
この見た目から飼育でも人気があるので、日本のオニクワガタより知名度は高いかもしれません。
身近なクワガタムシでも知らないことがまだたくさんありますね。
色んな角度から昆虫に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
昆虫採集などに出かける人も多いと思いますが、熱中症などの暑さ対策も忘れずに昆虫ライフを楽しみましょう!

村松佳優
昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。
