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菊芋きくいも

旬のもの 2023.11.07

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見た目は生姜のようにゴツゴツしていて無骨な雰囲気。
生で食べるとシャキシャキ食感、火を入れるとホクホク食感に変わり、ほのかな甘みが口のなかに広がる。

いまが旬の野菜「菊芋」は、北アメリカ原産の多年生植物。
収穫前になると菊に似た黄色い花を咲かせ、根が芋のような塊をつくることから、「菊芋」と呼ばれるようになりました。

ただ菊芋は、どこのスーパーにも置いてあるようなメジャーな食材ではないため、親しみがすくないという人も多いはず。かくいう私も初めて道の駅で菊芋を見たとき、「これ、なに?どうやって食べるの?」と戸惑いました。

そんな気持ちを察してくれるかのように菊芋の近くにはこんな手書きPOPが貼ってありました。

” こんなにすごい!菊芋パワー
・血圧の上昇を抑える「カリウム」や腸内環境を整える「イヌリン」が豊富
・でんぷんが少ないのでカロリー控えめ
・生で食べても、焼いて食べてもおいしい “

ええ、菊芋ってすごい。
思わず前のめりで読み込んでしまいました。

それから、菊芋のレシピを検索して初めてつくったのは「菊芋サラダ」でした。
生の菊芋にごま油とお塩をからめて、あえるだけ。
菊芋のシャキシャキとした食感が心地よくて、あっという間にお皿が空っぽになりました。

もっと菊芋のことを知りたいなぁと思っていたら、ちょうど畑をやっている近所のおばあちゃんから菊芋を大量にいただく機会がありました。自然栽培で育てられた菊芋は、道の駅で出合ったそれよりも土がたくさんついていてワイルドな雰囲気。心が踊り、料理意欲がさらに増しました。

そうしておばあちゃんに「普段どうやって食べていますか?」と聞いてみたところ、「素揚げがおいしい」ということ。しかも、「1日か半日、天日干しにしたらいいよ」と教えてくれました。

早速天日干し用のネットを買って実践してみたところ、カリカリに揚がってポテトチップスならぬ「菊芋チップス」に大変身。旨みもギュッと凝縮されているようで、食べ出したら止まらない。これもまた、あっという間にお皿が空っぽになったのです。

さらに干した菊芋は、味噌汁に入れたり、炒め物に入れたりしてもおいしくて... 。
それから私はすっかり菊芋と仲良くお付き合いできるようになりました。

料理って、毎日が理科の実験のよう。
食材のポテンシャルを引き出す方法をあれやこれやと考えながら実験を繰り返して、味付けや調理方法を少しずつ変えていく。だんだんとその家庭オリジナルのレシピが生まれ、「家庭料理」へと育っていく。

さて、今年の菊芋はどんな食べ方でたのしみ尽くそうかなぁ。今からワクワクが止まりませんね。

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高根恭子

うつわ屋 店主・ライター
神奈川県出身、2019年に奈良市へ移住。
好きな季節は、春。梅や桜が咲いて外を散歩するのが楽しくなることと、誕生日が3月なので、毎年春を迎えることがうれしくて待ち遠しいです。奈良県生駒市高山町で「暮らしとうつわのお店 草々」をやっています。好きなものは、うつわ集め、あんこ(特に豆大福!)です。畑で野菜を育てています。

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