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陽気ようき

旬のもの 2024.02.08

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陽気と聞いて何を想像するでしょうか。

陽気がいい、陽気なやつ、太陽の陽気に当たる、、陽気は気候としての陽気と、気分としての陽気、そしてもう一つ、万物生成の根本となる二気の一つで、万物の活動のエネルギーとして陽気があります。今日のお話は、その万物の活動エネルギーとしての陽気のお話です。

陰陽(いんよう)説

中医学では、自然の中に存在するすべてのものを陰陽と2つに分けて捉えました。宇宙の始まりは混沌とした塊で、そこから陽なるものが天に、陰なるものが地に集まり分離します。これが万物の始まりと考えたわけです。この特性を基本にすべてのものを、陰陽の2つに大きく分けて捉えようと考えたわけです。

陽的なものは、天、光、発散、上昇、浮く、出るといった特性をもっています。人体では、活動力で興奮で、体の外側で、表面で、熱です。

対して陰気というのもあるわけで、これは陽気が光のイメージであることに対して、闇のイメージです。下降し、集まり、重く、冷えて、暗い、水や大地のイメージです。天に対して地で、火に対して水です。人体だと抑制力で、鎮静です。体の内側で、奥で、冷えです。これらが陰気にカテゴライズされます。

陰陽はどちらが良い悪いではなく、コインの表と裏のようにどちらもなくては存在できないものです。陽だけでは、活動のみになり、休めません。陰だけでは動けません。この陰と陽のバランスが取れている状態が正常な状態で、人体で言えば健康な状態となります。

私たちの体には陽気が十分にあることで、活動的に、そして陽気になれるわけです。陽気がたりないと、陽気じゃなくなります。陰陽は相対的なものなので、陽が減ると陰が強まり、陰気になるわけです。

毎日“陽気”に過ごすには

熱は陽の一部です。人体では筋肉が発熱する熱も陽だし、食べたものの熱も陽だし、薬膳が指す食物の五性(熱、温、平、冷、寒)の温熱の食材たちが持つ効能(温める、元気にする、活動的にするなど)も陽です。そして太陽の陽気も、もちろん陽の根源の一つとなります。日々元気に快適に過ごすためには、十分な陽気が体内に存在していることが重要です。陽気がないと、動けないし、活動できないし、冷えるし、気分も落ち込みます。

ではどんな習慣が陽気を弱らせるかというと、陰を大量に取り込む生活をしている人です。

例えば、朝の食事がサラダ、スムージー、ヨーグルトの人。これらは全部冷たいので陰です。なので、多量に、もしくは毎日とれば、体内の陽気を消すことになります。そもそも朝はまだ陽気が立ち上がっていない、体が温まっていない状態です。そこでさらに陰のもの(この場合は、生であることや物理的に冷たいものを指す)をとると、陽気がさらに弱り、一日のスタートを快適に切れません。

日中にたくさん水を飲んでいる人も同じく陽を弱らせています。そのせいでむくんで、下痢して、体が冷えている状態になっているかもしれません。陰が過剰な状態ですね。本当に多いですが、水の飲み過ぎがその症状を作り出していることに気づいていない方が多いようですね。

現在、水を飲もうと頑張って飲んでいる人で、日中に排尿が10回以上あり、むくんでいて、冷えて、下痢や軟便が続いている人は、一旦水を頑張って飲むことをやめてみてくださいね。同時に、生野菜や体温より冷たいものをとることも控えてみて下さい。水分摂取は、喉が乾いたら、できるだけ冷たくない、お茶か水を一口ずつでいいです。普段の食事に加熱した葉物野菜をたっぷり加え、水で炊いたお米を食べて、味噌汁を飲みましょう。それで十分な方もいらっしゃいます。

また、じっと動かないことも、陰を強めることとなり、陽を助けられないので、適度に動くことも大事ですよ。座りすぎの自覚がある方は、立ち上がって、歩く、屈伸する、肩を回すなどこまめに動きましょう。

陽気が不足すると、元気がなくなり、冷えやすくなり、つかれやすくなり、お腹を壊しやすくなり、落ち込みやすくなります。

陽気を守るには、温かくゆるゆるとした服装と髪型で、適度に動き、太陽の日差しを貪欲に浴びて、夜は湯船に軽くつかり、日々温かく消化に負担とならない、あっさりしたものを適度に摂る毎日を過ごすことが大切です。陽気を補う補陽食材には、なた豆、栗、くるみ、にら、エビ、なまこ、羊肉などがありますので、日々の食事に取り入れましょう。

陽気が牙を向くことも

イライラも熱で、発熱も熱です。こういった、好ましくない陽気も存在します。脂っこいものや、辛いもの、味の濃いものや甘いもの、そしてお酒のとりすぎは、体内に必要以上に陽気を溜め込むことになります。すると、陽気が過剰となり、陰気が弱るため、のぼせやほてり、頭痛に高血圧、めまいにどうき、肌の炎症、イライラやソワソワ、口臭や体臭がきついなど、不快な症状を生み出してしまいます。

発熱も陽気の過剰の場合があります。働きすぎて発熱、、なんてこともありますし、イライラで熱っぽいのもありますね。あと、春の初め、このときも高ぶり始めた陽気(この場合は春の陽気、気温として捉えましょう)にあてられ、イライラソワソワする方も増えます。これらも陽気の暴走です。陰気を増やしてバランスを取りましょう。

陰を増やすには、早く寝ること、深呼吸して心と体を落ち着けること、補陰食材の、豚肉、豆乳、梨、スイカ、山芋、ぶどう、えのき、イカなどを適宜とりいれること。陰の性質を持つ、酸味や苦味を取り入れることが良いですよ。過度な発汗を避けて、陽の性質の辛いもののとりすぎは控えるようにしてくださいね。

まとめ

陽気は体のエネルギーで、活力、気力の元です。十分にあることで活動的になりますし、冷えなくなります。陽気は温かい食べ物や日光浴、温浴などで養われ、冷たいものの過剰摂取や水分のとりすぎ、加齢や過労、または休みすぎ、薄着などで弱まります。

陽気と陰気のバランスが大事です。その中でも寒い時期は陽気を損ないやすいので、防寒保温に心がけ、しっかり日光浴して、温かいものを口にして元気に過ごしましょうね!

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櫻井大典

国際中医専門員・漢方専門家
北海道出身。好きな季節は、雪がふる冬。真っ白な世界、匂いも音も感じない世界が好きです。冬は雪があったほうが好きです。SNSにて日々発信される優しくわかりやすい養生情報は、これまでの漢方のイメージを払拭し、老若男女を問わず人気に。著書『まいにち漢方 体と心をいたわる365のコツ』 (ナツメ社)、『つぶやき養生』(幻冬舎)など。

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