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目を休めるホットタオル

旬のもの 2024.06.19

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目の疲れは、目をたくさん使わないと処理できない昨今のデジタル社会ではなかなか切り離せない問題ですね。長時間のパソコンやスマホの使用に加えて、精神的なストレス、睡眠不足などが引き金となり、たくさんの方が目の疲れを感じていると思います。

そんなとき、目に乗せるホットタオルが効果的ということをご存知の方も多いと思いますが、中医学の視点を交えて解説していきます。

ホットタオルは、温めたタオルで目の周囲を温めることで血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。

方法は簡単で、やけどにさえ注意すれば難しいことはありません。濡らして絞ったタオルをラップで包み、500~600Wの電子レンジで30~60秒加熱します。加熱直後のタオルは非常に熱いので、やけどに注意してください。

タオルが手で触れる程度の温度になったら、軽くほぐし、目の上に置きやすい形に整えます。閉じたまぶたの上にタオルをそっと載せ、5~10分程度目を温めます。もしタオルがぬるくなったと感じたら、10~20秒ずつ追加で加熱し、一度に加熱しすぎて熱くならないように注意しながら温めてください。

目と目の周りの筋肉の緊張が和らぎ、リラックス効果も得られます。加えて、目の乾燥を防ぎ、涙の分泌を促進するため、目の健康を保つための手軽な方法として非常に有効です。

中医学では、目の疲れは五臓の肝と関連していると考えます。肝は体内の血の貯蔵と調整を管轄する臓器で、全身の気血の流れをスムーズにする役割を担っています。肝の働きが低下すると、目に必要な栄養が届かず、目の疲れや視力低下の要因となります。中医学では、肝の健康を保つことが目の健康を維持するために重要であると考えられています。

また、血の循環も目の健康にとって重要です。血は全身に栄養と酸素を供給し、老廃物を回収する役割を担っています。特に目は非常に繊細な器官のため、十分な血流が確保されることが重要です。この点で前出のホットタオルは役立つと考えられます。

ただし、中医学では、血虚(けっきょ)という状態があり、これは血が不足している状態を指します。血虚の状態になると、目の乾燥やかすみ、疲れやすさが現れることがあります。このため、目の疲れには、肝の養生の他に、血の補充や循環を促進する対策も加えるようにしましょう。

では肝や血を養い、よく巡らせるにはどうしたらいいでしょうか。

肝を養うには、緑色の野菜や肝に良いとされる食材を摂取するのがおすすめです。また、血を補うためには、赤い色の食材や補血といって、血の元になりやすい食材を摂ることが有効です。血の巡りを良くすることを活血(かっけつ)といいますが、この効能をもった食材を日々の食事に取り入れることもおすすめします。

肝を養う養肝食材

どんこ、牛すじ、豚レバー、鶏レバー、桑の実、グミの実、クコの実、ブルーベリー、プルーン、スズキ、マイワシ、タチウオ、烏骨鶏の肉など。

血になりやすい補血食材

小麦、黒豆、ごま、松の実、キャベツ、にんじん、ほうれん草、ぶどう、龍眼、イカ、うなぎ、かに、すずき、すっぽん、たちうお、なまこ、はも、ふな、牡蠣、牛肉、牛レバー、鶏肉、鶏レバー、羊肉、豚肉、豚レバー、豚ハツ、うずらの卵、鶏卵、牛乳。

血のめぐりをよくする活血食材

紅麹、黒砂糖、小豆、納豆、ザーサイ、玉ねぎ、青梗菜、なす、ぱせり、ビーツ、三つ葉、みょうが、クランベリー、サンザシ、もも、ひじき、かたくちいわし、さけ、さんま、たら、まぐろ、馬肉、紅花油、紅茶、甘酒、清酒、お酢、サフラン、薔薇の花

さらに、適度な運動やストレス対策も重要です。体を動かすことは、全身の血行を促進します。精神的なストレスは、肝の気の流れを滞らせ、それが血流を悪化させ、結果的に目の疲れや不調の要因となるため、リラックスする時間や、なにか楽しいことに集中できる時間を持つことも大切です。ヨガや瞑想、深呼吸もおすすめですし、お笑いをみてたくさん笑うこともいいし、カラオケで熱唱したり、絵画など芸術に触れたりのもよいでしょう。

最近の研究では、小鳥のさえずりや水の流れる音、木の葉が風に揺れる音などの自然音を聞くことで、ポジティブな感情が促されたり、気分が軽くなったりなどストレスが軽減することが確認されています。近くの公園でもいいし、難しい場合は動画やそういった音をデジタルで聞くことも何もしないよりは良いようですよ。

目の健康を保つためには、生活習慣の見直しも重要です。とにかく目を使う時間を減らすために、スマホをできるだけ遠ざけましょう。最近は玄関にスマホをおいてくることをおすすめしています。元々なかったものですし、緊急を要する職種以外は、常に確認しなくてはいけないほど必要ではないはずです。

また、睡眠は体の回復と再生に不可欠なので、十分な睡眠をとることが目の健康にも直結します。夕方以降は徐々に部屋の明かりを暗くして、お風呂は早めに済ませておいて、寝室にスマホを持ち込まないで、とにかく10分でも早く寝ましょう。理想は21時ですが、現代社会ではなかなか難しいと思うので、10分でも早く寝るよう心がけてください。

目の疲れを和らげるには、ホットタオルはとても有効ですが、肝と血の健康を意識した食生活や生活習慣を取り入れることで、目の健康を総合的にサポートすることができます。日常生活において、これらの方法を実践することで、目の疲れを軽減し、快適な視生活を送ることができるでしょう。

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櫻井大典

国際中医専門員・漢方専門家
北海道出身。好きな季節は、雪がふる冬。真っ白な世界、匂いも音も感じない世界が好きです。冬は雪があったほうが好きです。SNSにて日々発信される優しくわかりやすい養生情報は、これまでの漢方のイメージを払拭し、老若男女を問わず人気に。著書『まいにち漢方 体と心をいたわる365のコツ』 (ナツメ社)、『つぶやき養生』(幻冬舎)など。

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