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土用の丑の食べ物

旬のもの 2024.07.24

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今日のお話は「土用の丑(どようのうし)の食べ物」です。
「土用」は、立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間をさします。「土旺用事(どおうようじ)」の略語とされ、土が旺盛になる時期を意味し、ちょうど季節の変わり目にあたります。

「丑の日」は、十二支で日にちを表すことから丑にあたる日をさします。
12日周期ですので、「土用」の18日間に「丑の日」が2回あることがあります。
今年の夏の「土用の丑の日」は、「7月24日」と「8月5日」です。それぞれ「一の丑」、「二の丑」とも呼ばれています。

暦生活の「前向きになれる、縁起のいい日」では寅にあたる「寅の日」、巳にあたる「巳の日」を紹介していますね。

梅雨が明けて、夏の盛りへと移っていく季節は、体力の消耗や食欲が落ちてしまって体調を崩しやすい時期です。
食べ物は、体力を増進させて、疲れを残さず夏を乗り切るからだ作りにとても大切です。

諸説ありますが、土用うなぎを食べる習わしは、江戸時代に生まれたそうです。
博学者であった平賀源内(ひらがげんない)が、夏はお客の入り方少なくて困っていた鰻屋さんに何かよい策を頼まれた時に、「本日丑の日」と張り紙を出したところ、元々あった「丑の日に"う"のつくものを食べる習慣」と、「鰻は栄養価が高い」ということから店は繁盛し、このならわしは全国へ広がっていきました。

土用の丑の食べ物は、「う」のつく食べ物や「黒い」食べ物をいただくと良いとされてきました。
「黒い」は丑の方角の守護をする「玄武」という伝説に出てくる中国の神獣の色からきているといわれています。
土用の丑の日に会話の話題にすると楽しいかもしれませんね。

また、旬を迎える時期に合わせて行事食として食べられてきた料理もあります。
「土用しじみ」は夏に産卵時期を迎えて栄養価が高いことから、うなぎを食べる習慣がはじまる以前に食べられていたといわれています。「土用餅」は無病息災で過ごせるようにと願って食べられた、あんこを使った和菓子です。

私は、鰻は白焼したものを蒸して焼いた、ふわっとやわらかい関東風、蒸さずに焼く皮がパリッとした関西風、どちらも大好きです。熱々の白ごはんといただきながら、舌鼓を打ちます。山葵と白焼きの組み合わせもたまりません。

今日は「鰻の蒲焼き」と「しじみ」を使った和風イタリアン料理を2品ご紹介します。
よかったら、土用の18日間の中で作ってみてください!

鰻の蒲焼きと玉ねぎの赤ワイン煮

〈材料2人前〉
•市販の鰻の蒲焼き 1尾
•玉ねぎ ½個(約100g)
•にんにく 1片(チューブタイプは小さじ1/2)
•オリーブオイル 大さじ2
•すだち 2個

A
•赤ワイン 150cc
•付属の蒲焼きのタレ 1袋
•実山椒または粉山椒 お好みの量

〈作り方〉
①鰻の蒲焼は軽く水洗いをしてキッチンペーパーで水気を拭き取った後、4等分に切ります。
②フライパンにオリーブオイルとスライスしたにんにくを入れて弱火で温めます(チューブタイプは油ではねるため、まだいれません)
③薄切りした玉ねぎと実山椒を入れて軽く炒めます。
④鰻を入れて、赤ワインとタレを入れます(チューブタイプはこの時に加えてください)
⑤蓋かアルミホイルをふんわり被せて、やや中火で5分煮れば完成です。

〈ポイント 〉
すだちはワインとの相性もよく、夏らしい爽やかな香りがアクセントになります。茹でたいんげん豆を付け合わせにしました。

しじみと卯の花のニョッキ風

〈材料2人前〉
•砂抜きしたしじみ(殻つき) 約200g
•にんにく ½片(チューブタイプは小さじ1/4)
•オリーブオイル大さじ2
•酒 大さじ3
•ニョッキの茹で汁 お玉2杯(約250c)
•塩 少々

卯の花のニョッキ風
•おから(卯の花) 150g
•片栗粉 40g
•卵 1個
•塩 小さじ1/2

〈作り方〉
①ボールにニョッキの材料を全て入れて、手で混ぜ合わせます。
②団子のように丸めます。
③フォークの背で筋をつけます(つけなくても良いです)
④フライパンか鍋にオリーブオイルとみじん切りのにんにくを入れて弱火で温めます。
⑤しじみを入れて、酒を加えて蓋をして中火にします。しじみが開いたら火を止めます。
⑥鍋に水を入れて沸騰した後、オリーブオイルを少し入れて弱火にします(火が強いとニョッキが破裂してしまいます)
ニョッキを入れてから、やや中火にして、水面に浮いてきたら、火が通っていますので、お玉などですくい取り⑤の中に入れます。
⑦⑤を再び中火で加熱し、茹で汁を加えて軽く煮ます。塩で味を整えたら完成です。

〈ポイント 〉
•ニョッキを丸める時、ボロっと割れやすい時があります。ギュッと固めるようにして、軽く丸めてください。
•茹で汁を多めに入れて、スープのように召し上がることもできます。
•バジルの葉を散らしましたが、刻んだ万能ねぎにしても良いです。

団子のように丸めたニョッキ

レシピ写真提供:川口屋薫

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川口屋薫

料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁

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