今日のお話は「野菜の日」です。
「8(や)3(さ)1(い)」の語呂合わせから8月31日に野菜の栄養価を見直してもらおうと、全国青果物商業組合など9つの団体によって1983年に日本記念日協会に登録•制定されました。
野菜に含まれている栄養は、健康な体づくりに必要です。
厚生労働省では健康づくりの指標として、20歳以上の1人1日あたりの野菜摂取量を350g以上と推奨していますが、実際に一般成人の平均は約280gであと約70g足りないそうです。
目安の一つとして、ほうれん草のおひたしなど小鉢料理を1品追加することにより約70gの野菜を補うことができるそうです。
ブロッコリーやかぼちゃなどの冷凍野菜を活用しても良いかと思います。
今日は「野菜の日」ですので、野菜の重さを計ったり、野菜を眺めたり、家族や友人と旬の野菜や大好きな野菜、いつか食べてみたい野菜を話題にしたりして、色々と楽しんでみてください。
私からは野菜とご縁のある2人の京都人のお話です。
1人目は、江戸時代中期に活躍した絵師伊藤若冲。彼の生家は、京都の錦小路にあった青物問屋(野菜などの生鮮食品を八百屋に卸す店)でした。長男であった伊藤若冲は家業を継ぎ、40歳のとき家督を弟に譲り、日本画の道へ進みました。
伊藤若冲の「里芋図」は、野菜への愛おしさを感じさせ、「鼠婚礼図」は、野菜などの売り物を荒らす困りものだったと思われる鼠を愛嬌たっぷりに描いていて、すべての生命への優しい眼差しのようなものを感じさせてくれます。
もう1人は「玉の輿」の語源となったお玉さんです。京都の西陣にあった八百屋で生まれたお玉さんは、やがて三代将軍家光の側室にあがり、従一位という女性として最高位にまで昇りつめました。
故郷の西陣にある「今宮神社」の再興などに力を尽くした方で、「今宮神社」のお守りには野菜の刺繍がほどこされています。
野菜のご縁を繋いでいただくために参拝してほどなく暦生活のコラム執筆のお仕事をいただいたので、ご利益を授かったような気がします。
今まで出会った数百種の野菜とたくさんの方達にご教授いただいた知識だけでなく、これからも野菜の楽しさや面白さを吸収して伝えていきたいと改めて思う日です。
今日のレシピは、70g以上の野菜を摂取できる2品です。今年は残暑も暑くなるそうなので、ほとんど火をつかわず、簡単でパパッと短時間でできるレシピにしました。よかったら作ってみてください。
パプリカとトマト炒め
〈材料〉
•パプリカ 100g(約1個分)
•トマト 100g(大玉約½個分)
•ベーコン 1枚
•市販のストレートそうめんつゆ 大さじ2
•油 大さじ1/2
•塩 少々
〈作り方〉
①フライパンに油をしいて、大きめに切ったパプリカを両面2分ほど中火弱で焼きます。
②くし切りにしたトマトと一口サイズに切ったベーコンを加えて1分ほど焼きます。
③火を止めて、そうめんつゆをまわしかけ、塩で味を整えたら完成です。
ダブル大根の爽やか冷やしうどん
〈材料〉
•水気を絞った大根おろし 60g
•かいわれ大根 10gから15g(約½パック分)
市販のストレートそうめんつゆ 適量
•うどん 1玉分
〈作り方〉
①大根をおろして容器にいれて冷蔵庫で冷やします。
②うどんは、茹でた後、水で洗ってヌメリをとります。
③器にうどん、水気を絞った大根おろし、かいわれ大根をのせます。
④そうめんつゆをかけたら完成です。
写真提供:川口屋薫
川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
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