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椎茸しいたけ

旬のもの 2024.10.22

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今日のお話は「椎茸(しいたけ)」です。

名前の由来は、椎(しい)の朽木(くつき)に自然にできる茸(きのこ)だったからとされています。

主に春と秋に旬を迎えます。冬の寒さが和らぐ頃から始まる椎茸を「春子(はるこ)」といいも呼ばれ、身が締まることで旨みがより感じられる味わいです。秋が深まる頃から始まる椎茸「秋子(あきこ)」は際立つ香りを楽しむことができます。また、冬から初春にかけて出回る希少な椎茸もあります。

主に旬の椎茸は、菌を「椎」「コナラ」「クヌギ」などの原木に打ち込み栽培する「原木栽培」で作られたものです。

この栽培の始まりは、約400年前に豊後(大分県)炭焼きに使う「ナラ」に天然の椎茸が自生していたのを偶然に見つけ栽培を考えた説や、豊後に伊豆の国の人を招いて椎茸栽培の技術を習得した説などがあります。

1942年に農学者である森喜作さんの発明により実用化され、現在の「原木栽培」の基礎となっています。香りが良く、旨みと食感は「山の鮑(あわび)」とも例えられています。

一方、おがくずに米ぬかや栄養を培養させて室内で人工栽培する「菌床栽培」は、1927年に、森本彦三郎さんが実用化しました。「原木栽培」のように、収穫量が天候に左右されず、安定して供給できるようになり、一年中、椎茸を買えるようになりました。

「原木栽培」と「菌床栽培」共に世界初の発明でした。森喜作さんと森本彦三郎さん、両方共に森が付いている名前から、森の恵みと人の手によって育てられる椎茸とご縁があるような気がいたします。

これからの季節に椎茸は、寄せ鍋やすき焼きや炊き込みご飯に入れたり、天ぷらにしたり、肉詰め椎茸にしたりと色々なお料理に合いますね。

私は焼き椎茸をよく作ります。傘の方を下向きにして、5〜6分中火で焼きます。

椎茸からじわじわと汗がでてくるのは、椎茸の旨みが水分に滲み出てきた状態ですので、旨みを逃さないために椎茸はひっくり返しません。熱々の焼き椎茸に醤油やポン酢をかけます。

椎茸とチーズの相性も良く、強い味が合わさることで、より深みのある味わいを引き出します。

今日は、手に入りやすい菌床椎茸と6Pチーズで作る簡単に出来る和イタリアンの一品をご紹介します。いぶりがっこの燻製の香りと椎茸の香りが良く合って、ポリポリした食感がいいアクセントになります。よかったら作ってみてください。

椎茸といぶりがっこのチーズ焼き

写真提供:川口屋薫

〈材料〉
•生椎茸 12個
•いぶりがっこ 3枚(スライス)
•6pチーズ 3個
•オリーブオイル 適量

〈作り方〉
①椎茸の軸を取ります。 
②くっつかないアルミホイルかテフロン加工のトレイの上に、椎茸の傘を下向きにして並べます。
③オリーブオイルを少し垂らしてオーブントースターか魚焼きグリルで、中火で2〜3分焼きます(フライパンの場合は、薄く油をひいて焼き、途中蓋をして蒸し焼きにしてください)
④小さめに切ったいぶりがっことチーズをのせて、2〜3分焼いたら完成です。

ポイント
大ぶりや厚みのある椎茸の場合は、火を弱めにするか、椎茸に包丁で十文字の切り込みを入れると火の通りが良くなります。切り目から旨みの水分が流れてしまいますが、お皿に盛り付けた椎茸の上に、かけると余すことなくいただくことが出来ます。 軸は捨てずに輪切りにして、お出汁を取って、味噌汁やスープなどにお使い下さい。

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川口屋薫

料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁

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