どんなに寒く、どんなに大地が凍っていても、光だけは春を感じさせてくれる。
「春の光」といえば、春の山、春の川のように春全般に使われる季語ですが、「光の春」といえば、立春の頃に限定された季語になります。
立春の気温はまだ低く、寒さも厳しいものを感じる頃ですが、どんなに寒く、どんなに大地が凍っていても、光だけは春を感じさせてくれる。「光の春」にはそんな意味合いがあります。実際に立春の頃の太陽の強さは、すでに冬至の1.5倍。昼の長さは1時間以上長くなっています。
そして春の後半には「音の春」という言葉があります。雪解けの水が勢いを増し、滔々と流れる水の音。たとえ見えなくても、その音の力強さに春を感じることができます。光も音もたくさんあれど、「春の光」なのか「光の春」なのか、「春の音」なのか「音の春」なのか、強調するもので、同じ春でも時期や意味合いが変わります。
立春を過ぎたら、「光の春」を感じてみませんか。ふと見上げた都会のビルの隙間にも「光の春」は、見つかるかもしれません。
文責・高月美樹
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