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春愁しゅんしゅう

季語 2026.04.18

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こんにちは。巫女ライターの紺野うみです。

春は多くの人にとって、出会いや別れのある変化の季節。
まだ見ぬ世界や日常を前にすれば、希望ばかりではなく、不安や戸惑いを抱く方も少なくないことでしょう。
何も気にせずあっけらかんと、前に突き進むことができればよいのですが、そう単純にはいかないところが、人の心というものですよね。
誰だって、変化は怖いもの。
答えの出ないモヤモヤとした雲のようなものが、心に浮かんでいても不思議ではありません。

今回ご紹介する言葉は「春愁」。
言葉の意味は、春の季節に、なんとなく気持ちがふさいでわびしく感じること。春の愁(うれ)い。
これは、何か特別に理由があるわけではないのに、なぜか心が曇ってしまうような心持ちのことを言います。
俳句の世界では、春であればどの時期にも使える季語としても、多く用いられています。

字面を眺めていておもしろいのは、この言葉には二つの季節が存在していること。
「春」、そして「秋」です。
秋は、冬を前にしてなんとなく物寂しいような、複雑な感情を抱かせる季節でもあります。
二つの季節の共存は「春なのに、なぜか秋のような寂しさがある」といった、人の心の抱える矛盾を見事に表現していると言えるのではないでしょうか。

光のある場所には、必ず影も存在するように。
「新しい季節が来たから、心機一転がんばるぞ!」と明るい気持ちがある裏側には、自分を奮い立たせるための背伸びや、ちょっとした無理が存在しているのかもしれません。

自分の心をじっくりと深いところまで見つめてあげて、どこかに疲れている部分や取り残されている気持ちが存在していないか、探してケアしていくことも大切です。
「愁い」を少しずつ取り去ってこそ、本当に自分らしく輝くことのできる「春」になるのではないでしょうか。
春愁、季節ならではの一時的な気持ちだと侮ることなく、自分の心の中にこそ存在していないかどうか、丁寧に探してみてくださいね。
あなたにとって、よき「春」となりますことを、お祈り申し上げます。

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紺野うみ

巫女ライター・神職見習い
東京出身、東京在住。好きな季節は、春。生き物たちが元気に動き出す、希望の季節。好きなことは、ものを書くこと、神社めぐり、自然散策。専門分野は神社・神道・生き方・心・自己分析に関する執筆活動。平日はライター、休日は巫女として神社で奉職中。

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