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縁結びえんむすび

暦とならわし 2023.11.25

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こんにちは。巫女ライターの紺野うみです。

皆様が日頃、神社仏閣で祈るお願いごとには、きっといろいろな内容があろうかと思います。
幸福招来、健康増進、厄除開運、家庭円満、商売繁盛などなど……。
そして、特に身近なもののひとつに、「縁結び」があるのではないでしょうか。

「縁結び」と聞くと、ついつい恋愛成就についてのことを指していると思われる方が多いようです。
神社で巫女をしておりますと、小さいお子様が保護者の方に「縁結び」の御守りをねだって「まだ早いよ」とたしなめられていたり、すでにパートナーのおられる方が「私にはもう関係ないかな」と仰られたり――そんな光景を目の当たりにすることも少なくありません。

でも、「ご縁」というものは恋愛に限ったことではなく、たとえば友人や仕事仲間などの人間関係についても「良縁」と言うべきものがありますし、よい物事や機会(チャンス)との出合いも「ご縁」ありきのお話です。

老いも若きも共通して、良いご縁に恵まれる幸せというのは、素敵な人生に欠くことのできない要素なのではないでしょうか。
つまり、私たちが人としてこの世を生きる中で、誰一人として関係のない人などいないのが「縁結び」なのです。

人間が、自分の想いや努力だけではどうにもできないことのひとつが、「ご縁」です。
「縁結び」の不思議で、もどかしくもあるところは、必ずしも「この人と結ばれたい!」「このチャンスをつかみたい!」といった願いが、自分の望む結果になるとは限らないということかもしれません。

たとえば、受験や就職などでも、「その時の自分」にとっては芳しくない結果になってしまうことがありますよね。
でもその結果、別の場所に「自分にとって本当に必要な出会い」が待っているかもしれないわけです。――これこそが、縁結びの妙味と言ってもいいかもしれません。
恋愛で結ばれる相手についても、自分が望んだ相手ではない人こそが「運命の人」で、待っている未来に向かうための「辛く苦しい別れ」だってあることでしょう。

人生の中でたとえ苦しい今があっても、それはさまざまな「縁結び」のはたらきのなかのひとつであり、あなたにとって素敵な未来への布石となるかもしれないわけです。
だからこそ、目に見えない世界からのはたらきを信じて神仏に祈ることが、ご縁について「私たちにもできること」なのかもしれませんね。

年の瀬も迫り、一年の終わりと始まりに際して、神社仏閣へご参拝される方も増えることと思います。
まずは、神仏が「自分に本当に必要なご縁」を結んでくださることを信じてみませんか?
そして、あなたの人生を輝かせてくれるようなご縁を繋いでいただけるよう、やわらかな心で「縁結び」をお祈りしてみてはいかがでしょうか。

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紺野うみ

巫女ライター・神職見習い
東京出身、東京在住。好きな季節は、春。生き物たちが元気に動き出す、希望の季節。好きなことは、ものを書くこと、神社めぐり、自然散策。専門分野は神社・神道・生き方・心・自己分析に関する執筆活動。平日はライター、休日は巫女として神社で奉職中。

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