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誕生星座占い

月と星 2024.10.11

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こんにちは。星空案内人の木原です。
自分の誕生星座はご存じですか?一般的に言われる誕生星座は、生まれた日に太陽が位置していた星座に由来しています。占いと天文学という真逆にありそうな分野ですが、その歴史を調べていくと繋がりがあることが分かってきます。私自身は占い師ではないので、星空案内人としてのお話とはなりますが、今回は誕生星座占いのお話です。

その前に…星座のはじまりについて知っておくとより面白いと思ので、良ければご一読ください。

誕生星座占いを学術っぽく言い換えると占星術です。占星術の原型が生まれた地は、古代メソポタミア文明が興ったエリア。紀元前2000年頃より前には占いの礎が存在していたと言われています。

占星術の始まりは、空を含む自然界や動物、鳥のふるまいから神々の意思を知り、過去の自然現象と起きた出来事の蓄積から、これから起きることを予知するというものでした。星に基づいた占いはそれの一部として存在していて、経験と知識が代々受け継がれるにつれて天文学的なデータとも結びついていきました。その中で、12星座が生まれます。太陽の通り道(黄道)に位置することから、黄道12星座とも言いますが、占いでは黄道12宮と言います。占星術では、12星座で区切られた宮(sign)に配置された惑星の位置関係をみていきます。

長い間、占星術は政治の一部として扱われ、時代の変遷とともに体系が確立されていきます。そして2世紀頃、天文学者でもあるプトレマイオスが占星術書『テトラビブロス』を発表します。天文学書『アルマゲスト』の姉妹書として発行された『テトラビブロス』は、占星術の権威ある書物として長く支持されました。一方で、『アルマゲスト』も非常に影響力のある書物として1000年以上もの間、科学界で扱い続けられました。

16世紀以降の科学の発展により、宇宙観が天動説から地動説へと変化したことがきっかけで占星術の在り方に変化が起こります。天動説的宇宙観のもとで作られていた占星術は学問として扱われなくなり、一般大衆向けの占星術的予言が書かれた暦へと地位が変わっていきました。

そして近代になると、自己分析ツールとしての扱いが広まり、今私たちが触れる誕生星座占いの形へとなっていったのです。

星座のはじまりもそうですが、生まれたきっかけは、今を知りたくて空を見上げたことから。それが天文学となったのか、占星術となったのかの違いだけで、星空に希望を見出す視点は同じものなのだと思います。

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木原美智子

星空案内人
広島県出身。瀬戸内の宙を見て育ちました。好きな季節は、コスモスが咲き、凜とした空気が漂う秋。宙を見上げるのが好きなので、星だけじゃなく宙にあるもの、宙に関わる文化に興味があります。ペンギンと野球も好き。

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