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二十四節気の味わい暦|大暑たいしょ

二十四節気と七十二候 2026.07.23

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◎大暑 7月23日~8月6日

鱧(はも) 黒鯛 鯒(こち) 石鯛 鼈(すっぽん) うるか

暑さも極を迎える大暑です。夏至からほぼひと月たって、夏の最後の節気となりました。梅雨が明けて暑さも最高潮、夾竹桃や百日紅(さるすべり)が花盛りです。夏真っ盛り、今年の夏も厳しい暑さ。強い日差しを避けるため、今や外出時には老若男女、日傘をさすことが推奨されています。

そんな大暑は立秋の前の15日間でもあり、まるまる夏土用の期間。土用は春夏秋冬それぞれの季節の最後の18日間なので、立秋前の夏土用は、大暑の期間にあたるのです。

今年の土用の丑の日は7月26日。鰻を食べて夏負けしないようにする習慣は万葉の時代からあったようですが、土用の丑の日に鰻を食べることが流行したのは江戸時代。江戸中期のマルチプロデューサーともいえる平賀源内が「土用丑に鰻を食べるべし」と店の宣伝文句として書いたところから火がついたとも言われています。この習慣が現代まで続いているのも面白い事象です。

鰻を食べるなら鰻重、と長年思っておりました。あの長方形の蓋を取るところから気持ちが盛り上がったものですが。もちろん今でもあの四角いお重は「鰻儀式」になくてはならないものだと思っています。が、お重は食べ進んでいくうちに、残りのご飯をこちらの角におびき寄せ、結集させなければならないのがけっこうホネ。

その点、鰻丼は平和裡に食べ進み、食べ終わることができるのです。お丼のため、当然ながら中が丸い。終わりに向かってご飯もすんなりまとまるというわけですね。そうか、鰻は「重」ではなくて「丼」なのではないか、と。

まあお重でも丼でも、鰻が食ベられれば幸せです。大暑のうちに一度は食して、夏バテ知らずで過ごしたいと思います。粉山椒たっぷりでね。

文・イラスト 平野恵理子

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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