こんにちは。和菓子コーディネーターのせせなおこです。
まだまだ寒いこの季節、ほかほかのあたたかいものといえば、そう!あんまんです。ふかふかの皮も、両手で持つほど大きなサイズも、中のあんこのツヤのある黒々としたあんも、おまんじゅうではなく「あんまん」だなぁと思います。


初めてあんまんを食べたのは、地元で長く続く小さな中華屋さんでした。お店の名物は大きな豚まん。店先に蒸籠が何段にも重ねて置いてあり、もくもくと湯気がたちのぼっています。お店で食べるよりも豚まんをテイクアウトで買って帰る人が多く、小さい頃からよくおつかいにも行った馴染みのあるお店です。

そんな冬のある日のこと。お母さんと豚まんを買うために並んでいると、目に入ってきたのは「あんまん」の文字。それまで豚まんしか食べたことのなかった私は、どうしてもあんまんが気になり「あんまんひとつ買ってもいい…?」と恐る恐るお母さんに尋ねると、「いいよ」と、にっこり。きっとお母さんも食べたかったんだろうな、と私もにっこりしました。
家に帰り、早速袋を開けてかぶりつくと、ずっしりと密度の高い皮生地の中から濃厚なごまあんが出てきました。いつも食べている豚まんの生地なのに中の餡が変わるだけでその味わいは全く違う食べ物。不思議だな〜と感心しながら食べ応え満点のあんまんを一生懸命食べました。
肉まんやあんまんの始まりはたくさんの説があります。例えば、新宿中村屋では昭和2年(1927年)に「天下一品 支那饅頭」として発売されました。当時は肉まん、あんまんという名前ではなく肉入り、餡入りと呼ばれていたんだそうです。
創業者夫妻が中国に行った際、初めて包子(パオズ)を食べ、日本人向けに改良すればきっと売れるはずだ!と試行錯誤を繰り返したのが誕生のきっかけなんだそう。新しい挑戦と諦めない粘り強さのおかげで、今では当たり前のように肉まんやあんまんが食べられるのだなぁと思うと、とても感慨深い気持ちになります。

私の中ではあんまんはごまあんのイメージでしたが、地域によってつぶあん、こしあんなど、あんこの種類が異なるのだそう。あんまん巡りの旅をしてみたくなりました。
2月もいよいよ後半。待ちに待った春の足音が聞こえてくる季節です。とはいえ、まだまだ寒い日々が続きます。ほかほかのあんまんで身体をあたためながら、春を思う時間をお過ごしください。
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