今日のお話は、生まれも育ちも愛媛県の柑橘「紅まどんな」です。
12月に収穫時期の最盛期を迎えますので、今が旬です。
愛媛県農林水産研究所で15年の歳月をかけて開発され、2005年に品種名を「愛媛果試第28号」として、登録されました。2007年にJA全農えひめが「紅まどんな」を商標登録しました。外観、糖度、酸度、大きさの品質基準を満たしたもののみが、紅まどんなの名称を使うことができます。
私が初めて紅まどんなを食べたのは10年ほど前になります。市場関係者に教えてもらいました。高糖度で酸味が少ない高級柑橘の「ゼリーのようなぷるぷるとした新食感」に心を掴まれました。
つやかな表皮と鮮やかな紅色が綺麗で、たっぷり果汁があることが伝わるようなずっしりとした重みがありました。
カットして見た断面は、まさにつぶつぶゼリーのようで、果肉に光があたってキラキラ輝いていました。味は甘みが強くて、品のある香りがしました。
今では毎年紅まどんなを楽しみにしているお客様にお届けしたり、12月はお弁当に詰めたりしています。紅まどんなの味に感動した声を頂くと、開発した人達、栽培している農家さん、品質基準の選別をしている人達の仕事に敬意を表したくなります。
さらに、新開発により、「紅まどんな」と「甘平(かんぺい)」を掛け合わせた新星「紅プリンセス」が3月頃から始まります。
甘平も愛媛県生まれの柑橘で、濃厚な甘みとシャキシャキ、ブチブチした果肉の味わいが高く評価されています。紅まどんなが終わる頃、1月から2月にかけてが甘平の旬にあたり、紅プリンセスの旬は3月頃からです。
ぜひ今冬から来春にかけて、紅まどんな、甘平、紅プリンセスと楽しんでいただきたいと思います。
紅まどんなのおすすめの食べ方は、完成された味わいをそのままいただくのが1番かなと思います。
外皮が薄く皮が剥きにくいため、輪切りにしてくし切り(スマイルカット)にすると食べやすいです。
ケーキ、生チョコレート、大福など好きな生菓子、アイスクリーム、ワインと合わせても良いです。この時期は贈答用にふさわしい高級柑橘としてとても人気がありますが、ホームパーティーで集まる時のおもたせにすると、その場で切るだけですし、おすそ分けして持ち帰ってもいただけます。
私は紅まどんなとシュトーレンのハーモニーを奏でながら、クリスマスまで少しずつ楽しみたいと思います。

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
