こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。
つい最近まで、伝統、文化と耳にすると近寄り難いなぁと感じていました。
ちょっぴり覗いてみたいけど、敷居が高いし、なんか怒られそうだし…
でも、伝統といわれる文化も、当時の人がただ楽しい時間を過ごしたい、そんな気軽な気持ちから生まれたものなんじゃないかなと思えるようになりました。今私たちが楽しんでいるものも、何百年と経った時に「伝統を守らないと!」とそんな風に近寄りがたいものになったらちょっぴり寂しいかもしれない。自分たちと同じなのかもしれないなあと思うことで、時を超えて友達ができたような、そんな気分にしてくれます。
そう気づかせてくれたのは“亥の子餅(いのこもち)”というお菓子に出会えたからです。

そもそも亥の子は亥の月(旧暦の10月)の亥の日(10日)のこと。今ではお正月にしか見かけない十二支ですが、昔は月・日・時刻・方位にも十二支を使っていました。亥の子餅はこの日の10時ごろ(亥の刻)に食べられるお菓子で、平安時代にはすでに存在していたと考えられています。

もともとは古代中国からやってきた無病息災を願う文化で、貴族の間で楽しまれていましたが、ちょうど収穫の時期と重なることから庶民にも広まっていきました。
亥が3つ重なる時を選ぶその気持ちは、語呂合わせで生まれる記念日や数字が並ぶとなんだか嬉しい気持ちになるような、今私たちが感じるものと大きな変わりはないのではないでしょうか。
漢字に亥の字を使うことから、“いのしし”をかたどったものが多くみられますが、材料や形などは定められていないため、お店によって様々な形の亥の子餅を楽しむことができます。この自由なスタイルに、伝統はこんなふうに楽しんでいいものなんだ!と感じることができました。

和菓子屋さんでお気に入りの亥の子餅を探してみるのはもちろん、自分なりの亥の子餅を作ってみるのも楽しそう!
もともと亥の子は西日本の行事だったようで、亥の子の歌が残っている地域もあるんだそう。また、亥は陰陽五行説で水にあたり、この日から火を使い始めると安全という意味を込め、こたつを出すのにぴったりな日といわれています。

待ちに待っていた秋はあっという間に過ぎてしまい、いよいよ冬がやってきます。今までは寒くて苦手な季節でしたが、季節の楽しさを知った今年は、冬のいいところをたくさんみつけるぞ!とわくわくしています。
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