今日のお話は「夏野菜」です。
この時期のスーパー、直売所、百貨店の売り場を歩いていると、色鮮やかな夏野菜が並んでいます。とうもろこしの黄色、オクラの緑、トマトの赤、茄子の紫など、見ているだけでも季節が伝わってくるようです。
夏野菜を見ていると、それぞれに旬の顔があるように思えます。
とうもろこしは、黙っていても存在感があり、オクラはピンと背筋が伸びています。茄子は艶々した紫色の衣装が華やかです。枝豆はぷっくりとして可愛いです。ピーマンを見ると、子どもに好かれにくくても、苦味を曲げない頑固者です。野菜もそれぞれの個性を大事にしているような気がします。
トマトソースのパスタ、とうもろこしと枝豆のマリネ、茄子と甘長とうがらしのカポナータ、ズッキーニのロースト、みょうがの甘酢浸け
一方で人間は、暑い暑いと日陰を探し、日傘を差し、冷房の効いた場所で涼みます。最近は、ハンディファンという心強いお供もあります。
それでも、夏バテすると食欲が落ち、元気がなくなることもあります。
そんな人間を横目に、夏野菜は炎天下の暑さでもますます元気そうです。こちらは日陰を探しているのに、向こうは日差しを歓迎しているように見えます。
夏野菜は、暑さを味方にした強者たちかもしれません。
その元気を分けてもらうように、食卓、お弁当、お店の一皿など、様々な場所で夏野菜に出会います。
夏野菜を使って、今日は何を作ろうかなと献立を考えるのも楽しみのひとつです。
例えば、とうもろこし。
皮を少し残してラップで包み、電子レンジで加熱したものは手軽な一皿になります。鍋で茹でる場合は、茹で汁を汁物に使えます。
とうもろこしご飯は、お米2合に対してとうもろこし1本分。芯も一緒に炊くと、甘い香りと旨みが広がります。余った時は、とうもろこしバターめんつゆチャーハンもおすすめです。軽く塩胡椒して味を整えてください。
茄子は焼き茄子にして、しょうが醤油やポン酢で。麻婆茄子にすると主役にもなります。みょうがは爽やかな香りを添えてくれます。
夏野菜カレーや夏野菜天ぷらも魅力的です。それぞれの持ち味を生かした一皿にするのも楽しみです。
今回のレシピは、めんつゆをご紹介します。
夏野菜を包んでくれるような懐の深さを感じます。そうめんのつゆはもちろん、焼き茄子・オクラ・ズッキーニ・甘長とうがらしの揚げ浸し、いんげん豆の胡麻和えなどにも使えます。
冷蔵庫で3日ほど保存できます。
よかったら作ってみてください。
めんつゆ
材料(作りやすい量)
•水 500ml
•昆布 5cm角1枚
•干し椎茸 1枚
•煮干し 5尾
•鰹節 10g
•醤油 50ml
•みりん 50ml
作り方
①昆布、干し椎茸、煮干し(頭とはらわたを取り除いたもの)、鰹節と水を容器に入れて、冷蔵庫で一晩浸します。
②鍋に①を入れて、煮立ったら弱火にして3分煮ます。
③みりんを加えて中火で1分、醤油を加えてから火を止めます。
④水を張ったボウルに浸けて冷まします。
⑤ザルにキッチンペーパーを敷いて、漉します。
☆ポイント
漉した後の昆布、干し椎茸、煮干し、鰹節は細かく刻み、箸休めやそうめんの具としてお使いください。
写真提供:川口屋薫

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
