書籍「五十八歳、山の家で猫と暮らす」
生活を楽しむヒントがたくさん詰まった本
暦生活でも連載いただいている平野恵理子さんの本『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『草木愛しや、花の折々』をご紹介します。
八ケ岳麓の小さな家で暮らす日常から生まれたエッセイ、生活を楽しむヒントがたくさん詰まった2冊です。


『五十八歳、山の家で猫と暮らす』

母を亡くしたことをきっかけに、両親が買った山荘で猫一匹との暮らしをスタートした平野さん。
はじめての本格的な山暮らしに、戸惑うことばかりでした。
虫たちとの戦い、
寒さに凍える日々、
買いもの難民..。
大変さや不便さがセットでついてくる山暮らし。
ですが、小さなトラブルもなんのその。暮らしを楽しむエッセンスだと発想を変え、ユーモアをまじえて立ち向かう平野さんの姿に元気をもらいます。

本は「虫の章」からはじまる10章で構成されています。
章が変わるごとに入っている挿絵もかわいくてほっこりします。

また、季節ごとに「I love 小渕沢」と題して暮らしの様子が描かれています。
道端で摘んだ花や自作の干し柿など、生活を楽しむ様子が生き生きと伝わってきます。


“ここに一人でいると、なにからも自由な、すっかり解放された感覚と、内側へ深く入っていく自分の両方を強く感じた。
気兼ねなくなんでも話せる仲だった母がいなくなって、心にぽっかりと空いた穴。暮らしのなかで少しずつ心がほぐれ、開いていったもの。”

日常に根っこを張ることでたどりついたのは、平野さんなりの「よき孤独」でした。

笑いあり、心に沁みる話ありのエッセイ。ぜひ手にとってみてくださいね。


著者:平野恵理子(ひらのえりこ)さんからのコメント
八ヶ岳南麓の家で暮らすようになって、今年で5年目。
この本は、こちらに来てから2年たったころに書きました。
街で住むのと山での暮らしは違うことばかり。まだまだ山暮らしに慣れないころに、自然とともに暮らすその戸惑いと喜びを、驚きを以って記しました。
イラストも、同じころに描いたものです。
暦生活WEBサイト 平野恵理子さんの「読み物」はこちらから
https://www.543life.com/tag/hiranoeriko/
- ページ数
- 224ページ
- 著者
- 平野恵理子
- 発行所
- 亜紀書房