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はじめての梅酒作り

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季節を楽しむ梅仕事

梅仕事とは、梅の実を使って漬けたり、煮たりして保存食を作ることです。

青梅が店頭に並び始めると、今年も梅仕事の季節がやってきます。
暦では、芒種の末侯「梅子黄(うめのみきばむ)」になると、梅の実は青色から黄色に色付いていきます。梅雨の由来は、梅の実が熟すころに降る雨からきているとも言われています。

今回は「はじめての梅酒作り」です。

梅酒とは、梅とアルコールと、氷砂糖を漬けこんで梅のエキスを抽出したものです。「梅子黄」よりすこし早く5月末頃から出回る青梅を使います。アルコールが雑菌の繁殖を抑えるため、発酵しにくく、毎日混ぜる必要もありません。

梅酒作りの材料

基本の材料

・青梅 1kg
・氷砂糖 700g
・ホワイトリカー 1.8ℓ
・保存瓶 3ℓ〜4ℓ
・やわらかいふきんまたはまたはキッチンペーパー
・竹串または爪楊枝

※青梅の選び方
新鮮なもの。全体が鮮やかな青色で実がかたいもの。
アルコール度数が高いため、青梅の表面に、軽い擦れ、枝ずれ、少し黒ずんでいる程度の傷があっても、使えることが多いです。ただ、やわらかいもの、傷から汁が出ているもの、カビや痛みがあるものは、避けてください。
傷が少ない青梅ほど、澄んだ香りと綺麗な仕上がりになります。

赤みがかった梅を使うと、梅酒もほんのり赤く色づきます

梅酒の作り方

〜梅の下準備〜

①水をはったボールに青梅をそっと入れて2〜3時間漬けます。
※青梅に含まれている苦味、えぐみ、渋みを感じるアクを抜くためと、うぶ毛に残った細かい汚れを落とすためです。

②優しく水で洗いザルにあげて水気を切ります。

梅を傷つけないように、優しく洗います

③ふきんで1個ずつ水気を丁寧に拭きとります。

④なり口についているヘタを竹串で取ります。
※ポロッと簡単に取れます。

〜漬け込み〜

①清潔な保存瓶に、氷砂糖、青梅を交互に入れます。

②ホワイトリカーを静かに注ぎいれて、ふたをします。

ホワイトリカーが消毒してくれるおかげで、あまり神経質にならなくても良いのが梅酒作りの魅力

③冷暗所で保存します。

〜完成〜

①味わいの変化

【3か月】
青梅の爽やかな香りと酸味を感じる若々しい風味。

【半年後】
角が取れて、より丸い味わいに。

【1年後】
よりまろやかで深みのある味わいに。

②1年後、梅の実を取り出します。そのまま食べたり、ジャムやお菓子作り、料理にも使えます。

③梅酒の保存期間
梅酒は糖分とアルコール度数が高いため、とても保存性が高く、何年も保存できます。直射日光を避けた冷暗所で常温保存できます。新しい瓶に移し替えて保存しても良いです。

色々な梅酒の材料、道具、作り方

青梅

爽やかなさっぱりした風味。未熟な青梅の方が完熟梅に比べて、エキス抽出が多くとれます。

完熟梅

フルーティーな風味。
※梅は追熟するため青梅を置くと日が経つにつれて黄色づき始めます。手に入れたばかりの青梅をすぐに漬けられない時は、ビニール袋からすぐに取り出し、新聞紙に包み段ボール箱に入れるかザルの上に置いて涼しい所で保管します。2〜3日の間に使ってください。

氷砂糖

氷砂糖は砂糖の中でも最も純度が高い結晶化されたものです。果実のエキスをゆっくりと抽出していくことにより、果実の香りと味わいを引き出すことから果実を漬けるのに適しています。氷砂糖には2種類あり、昔ながらの製法で作られているロックと機械的に結晶化を高めたクリスタルです。ロックの方がクリスタルより溶けやすい特徴があります。

左ロック・右クリスタル 写真提供:川口屋薫

今回は青梅1kgに対して氷砂糖を700g使いますが、甘めなら1kg、甘さ控えめなら500gとお好みの甘さに調整してください。

その他の砂糖

氷砂糖以外でも上白糖、三温糖、てんさい糖、きび砂糖、黒砂糖などで漬けることができます。砂糖の色によって仕上がりの色や風味が変わります。

ホワイトリカー

クセや香りが少なく、青梅そのものの風味を引き出してくれます。
青梅の香りをまっすぐ受け止めてくれるような、透明なお酒です。

他のアルコール

ブランデー、ジン、ラム、焼酎などアルコール分35度以上あるものが良いです。
(※ご家庭で果実酒などを作る時は、アルコール分20度以上の酒であることが酒税法で定められています)

使うお酒によって、梅酒は色も香りも同じ梅からそれぞれの表情に変わっていきます。
梅酒は、強いお酒で守られながら、ゆっくりと育っていく保存食です。

保存瓶

〜保存瓶の大きさの目安〜
梅1kg……保存瓶3ℓ〜4ℓ
梅0.5kg……保存瓶2ℓ
梅0.3kg……保存瓶1ℓ

梅1kgを漬ける時に3ℓ〜4ℓのサイズが無い場合は、2ℓを2個または1ℓを3個で作ってください。

梅酒は出来上がるまでに時間がかかりますが、その待つ時間も梅仕事の楽しみの一つです。来年のお正月の祝い酒に。梅の季節が巡る頃に。3年後、5年後と時間とともに変わる琥珀色と味わいも楽しめます。

水を張ったボウルに青梅を入れると、実のまわりに薄い膜のような光がゆらぎます。小さな惑星のように見えて、毎年、その綺麗な光景に見入ってしまいます。

買ったばかりの青梅は、どこか緊張しているようにも見えますが、アク抜きをしてザルにあげる頃には、少しずつ和らぎ、落ち着いた表情に変わっていきます。
ヘタを取った後の指先に残る、青梅の爽やかな香り。

毎日手をかけなくても、静かにゆっくり育っていく梅酒。
梅仕事の中でも、はじめて挑戦しやすい保存食かもしれません。

できた梅酒の楽しみ方

ロック、水割り、ソーダ割り、お湯割り

シンプルですが、梅酒の風味を最も楽しめる飲み方です。

ロック:梅酒の色と風味を味わえます。
水割りとソーダ割り:軽やかで飲みやすく、暑い季節にもおすすめです。
お湯割り:湯気とともに、梅の香りが立ちのぼり、やさしい味わいになります。

梅香る鶏の照り焼き

写真提供:川口屋薫

材料
•鶏もも肉 1枚
•ししとう 3本
•塩 少々
•梅酒 大さじ3
•醤油 大さじ1
•砂糖 小さじ1

作り方
①鶏もも肉の厚さがある部分は、切り込みを入れて均一にします。フォークで数カ所穴を開けて、塩をふり、30分ほど置きます。
②フライパンに鶏肉の皮を下にして、中火で焼きます。
③鶏肉の上からフライ返しで抑えながら、きつね色に焼けたら裏返して2〜3分焼きます。
④鶏肉を取り出して、アルミホイルに包んで休ませます。
⑤フライパンに少量の油を入れて、ししとうを軽く焼いて、取り出します。
⑥フライパンの油を拭き取り、梅酒を入れてひと煮立ちさせます。
⑦鶏肉とししとうを戻して、醤油と砂糖を加えて、ひと煮立ちさせます。鶏肉にタレを絡めながら焼きます。

☆ポイント
肉から出てきた脂は、キッチンペーパーで拭き取りながら、焼きます。
梅酒を先に入れると、アルコールが飛びながら、梅の香りが立って、鶏肉にも少し染みます。

梅酒バターソース

写真提供:川口屋薫

材料
•梅酒 大さじ3
•バター 20g

作り方
①小鍋に梅酒を入れて一煮立ちさせます。
②バターを入れて、混ぜ合わせ、バターが軽く溶けたら火を止めます。

☆ポイント
トーストにかけたり、ホタテや白身魚のソテーのソースに合います。梅酒のやわらかな甘みが広がります。

川口屋薫 かわぐちやかおる

Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味は囲碁。

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川口屋薫

料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁

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